世界の半導体実装関連市場 市場動向2

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今回は半導体実装技術で注目されている製品を4つ取り上げてみた。いずれもスマートフォン/タブレット端末等で採用されている先端的な技術領域である。

最初に注目されるプリント配線板についてみていく。

■ビルドアッププリント配線板【Any Layerタイプ】(プリント配線板)
2013年実績2025年予測2013年比
2,355億円4,426億円187.9%
富士キメラ総研調べ

2012年まではAppleの「iPhone」向けが市場をけん引してきた。2013年はSamsung EL.の「GALAXY Sシリーズ」が10層品を、「GALAXY Noteシリーズ」が12層品を採用したことにより、これらに供給する韓国メーカーの生産が急激に増加した。台湾、韓国メーカーのシェアが高く、欧米や日系メーカーがそれに追随している。

2014年以降は中国スマートフォンメーカーでも採用が始まっていることから、成長が期待でき、今後スマートフォンのハイエンド機種向けメイン基板として拡大を続けていくとみられる。

■FC-CSP基板(プリント配線板)
2013年実績2025年予測2013年比
1,925億円3,103億円161.2%
富士キメラ総研調べ

FC-CSP基板はスマートフォンのベースバンドプロセッサー、アプリケーションプロセッサーやタブレット端末のCPUに採用されており、当該市場の大半がスマートフォンとタブレット端末向けとなっている。この他、デジタルカメラのDSPやポータブルゲーム機のCPU、GPUに採用されているが、これらのアプリケーションを除くと採用実績はきわめて少ない。

2013年はスマートフォンとタブレット端末の需要増に連動して市場が急激に拡大し、前年比41.8%増となったが、韓国メーカーが供給の半分以上を占めている。

スマートフォン向けは、現状で4層品が多いものの、ハイエンド機種では6層品、ローエンド機種では2層品が増加している。6層品は「iPhone」や「GALAXY Sシリーズ」、Qualcommのハイエンド製品などに採用されている。2層品は低価格のスマートフォンが増加したことで、中国メーカーを中心に採用が増加している。

次に関連素材領域からモールドアンダーフィルを取り上げる。

■モールドアンダーフィル市場(実装関連部材)
2013年実績2025年予測2013年比
19億円80億円4.2倍
富士キメラ総研調べ

モールドアンダーフィルは、チップを封止材であるトランスファモールドで前面だけでなく、チップ-基板間まで覆ってしまう製品であり、フリップチップパッケージで採用されている。通常はトランスファモールド封止材および一次実装用アンダーフィルが採用されている。

モールドアンダーフィルに関しては、2013年からQualcomn やSamsung El.などのスマートフォン向けアプリケーションプロセッサーでの採用が進み、後半から中国メーカーであるMediaTekやHi-Siliconなど採用企業も増加している。

モールドアンダーフィルでは、より小さなフィラーの採用も進んでいるものの、しばらくはフリップチップCSPのみの市場にとどまるとみられる。フリップチップBGAではキャピラリーのアンダーフィルあるいは先付アンダーフィルが主流となる見込みである。

フリップチップCSP の接合材料の主流は、キャピラリーのアンダーフィルから価格の安いモールドアンダーフィルになると予測される。一部の狭ピッチ向けの製品には先付のアンダーフィルであるNCPが採用される場合もある。

モールドアンダーフィルは、主にAmkorやSamsung El.を中心とした韓国での需要が多く、次いで大手サブコンメーカーが集中する台湾での需要が多い。モールドアンダーフィルは技術的に生産できるメーカーがまだ限られていることもあり、他地域における採用拡大が進んでいない。

最後に半導体パッケージ分野で注目されるTSVをみていく。

■TSV(Through Silicon Via)市場
2013年実績2025年予測2013年比
3億個34億個11.3倍
富士キメラ総研調べ

TSVは新しいタイプの3次元パッケージであり、旧来の3次元パッケージであるPoPやMCPが競合パッケージとなる。これらの製品と比較して、より「小型化」や「高速化」が可能な点が特徴となる。

また、FC-BGAをより高速、低消費電力へとさらに高性能化するためにTSVパッケージが採用されている。

イメージセンサーやMEMSセンサーといったセンサーデバイスでの採用が多いため、10~40pin前後のものの採用が多く、これらのセンサーデバイスでは、今後もこの傾向はさほど変わらない。

一方で、「高速化」を狙ってTSVパッケージの採用を行っているFPGAでは、1,000pin以上の高速I/Oを有した製品群となっている。

2014年には、DRAM向けの400pinクラスでTSVパッケージの採用が検討されている。将来的には、メモリー分野とロジック向けでの成長が見込まれており、421pin以上の製品を中心に市場は増加していく見通しである。

参考文献:「2014 エレクトロニクス実装ニューマテリアル便覧」
(2014年07月15日:富士キメラ総研)

注目業界の市場動向・将来展望


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