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今回は、4K化をけん引するテレビジョン(TV)の市場動向を解説する。
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■テレビジョン(TV)の世界市場予測 |
| 2015年 | 2020年予測 | 2025年予測 |
数量(千台) | 225,900 | 242,400 | 260,100 |
| 4K | 29,670 (13.1%) | 98,580 (40.7%) | 129,400 (49.8%) |
| 8K以上 | ― | 520 (0.2%) | 3,200 (11.1%) |
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4K-TVの普及が進んでおり、2015年は世界市場の13.1%にあたる2,967万台が4K-TVとなった。映像処理技術やSoC(映像処理LSI)の技術向上により、現行Full HD放送コンテンツの4Kへのアップコンバートによる高画質表示が可能となったことで4K放送、コンテンツの本格普及を待たずして4K-TVの普及が進んでいる。
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今後はIP放送、BS放送、CS放送、パッケージメディアなどで4Kコンテンツが増加する見通しであり、将来的には50in以上のTVでは4Kが標準となっていく可能性が高い。また4Kの必要性が低いとされる40in台、30in後半台のサイズでも、一部で4K化が進むと予測される。
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8K-TVは80in以上のサイズでの画質向上が期待されている。しかし日本、韓国以外ではインフラ整備の計画が未確定であり、2025年時点でも限定的な普及になると予測される。
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■テレビジョン(TV)の地域別市場(2015年) |
| 世界市場 |
| | 日本 | 北米 | 欧州 | 中国 | アジア | その他 |
数量(千台) | 22,5900 | 5,400 | 42,800 | 53,500 | 50,500 | 31,700 | 42,000 |
| 4K-TV | 29,670 (13.1%) | 670 (12.4%) | 5,500 (12.9%) | 6,000 (11.2%) | 13,900 (27.5%) | 1,600 (5.0%) | 2,000 (4.8%) |
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世界各国で2014年から「UHD放送」の実証実験や試験放送が開始され、4K-TVの認知度が高まり2015年には、「新しい技術を搭載した高画質TV」として販売が拡大した。
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■日本国内のテレビジョン(TV)の市場予測
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| 2015年 | 2020年予測 | 2025年予測 |
数量(千台) | 5,400 | 9,000 | 9,100 |
| 4K | 670 (12.4%) | 5,720 (63.6%) | 7,200 (79.1%) |
| 8K以上 | ― | 280 (3.1%) | 400 (4.4%) |
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国内では、IP-VOD、CS放送、BS放送、CATV放送で4K対応サービスが開始されているほか、現行のFull HD放送コンテンツのアップコンバートにより、4K-TVに高画質表示を行えることから、2015年には普及速度が速まった。またメーカーや販売店も販売単価を引き上げられる製品と位置付けて販促を強化しており、4K-TV市場は着実な拡大が続いている。
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8K-TVは、2018年にBS放送、CS放送で8Kの実用放送が開始、「東京五輪」が開催される2020年にはCATV放送、IP-VODを含め各種経路での8K対応サービス拡充を目指している。インフラ、サービス面では実用フェーズに移行するものの、4K-TVと比較して、8K-TVが明らかに高画質と感じられるサイズは80in以上とされており、短期的には超大型TVの位置付けとして今後限定的な需要が形成される可能性が高いとみられる。
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■4K-TV、8K-TVの普及シナリオ
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参考文献:「4K・8Kビジネス/市場の全貌 2016」 (2016年02月25日:富士キメラ総研)
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