微粉体の世界市場 市場動向2
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■微粉体の使用形態別需要規模:2016年見込(富士キメラ総研推定)
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微粉体の使用形態は主に添加・充填、塗布・成膜、成形・焼結が挙げられる。その他としては、研磨や散布・ろ過などの使用方法である。微粉体の使用形態として最も多いのは添加・充填である。汎用・無機と金属酸化物は添加・充填、金属とセラミックスは成形・焼結、ポリマーは塗布・成膜が多い。
使用形態
2016年見込
概要
添加・充填
932トン
汎用・無機をはじめとして金属、金属酸化物、セラミックス、ポリマー、その他注目素材のそれぞれで広く用いられている。添加・充填のうち、炭酸カルシウムが占めるウェイトは95%以上である。炭酸カルシウムは製紙や樹脂・ゴム向けに用いられる。
成形・焼結
336トン
ポリマーをはじめ、金属やセラミックスでも使用形態としてみられる。衛生材料として不織布に塗布する形で使用される高吸水性樹脂の数量が圧倒的に多く、塗布・成膜の使用形態のうち数量ベースでは95%以上を占めている。また、電極材料として使用する品目が多くみられる。
塗布・成膜
230トン
金属やセラミックスでの使用が多い。一方で、汎用・無機や金属酸化物、その他注目素材ではこの形態で使用されない。個別の品目ではアルミナが7割以上、鉄粉・鉄系合金粉が1/4以上を占めている。
その他
642トン
研磨には、ガラス研磨などに使用される酸化セリウム、ウェハ研磨やCMPスラリーに用いられるフュームドシリカや高純度コロイダルシリカ、磁気テープの研磨で採用されているアルミナがある。
吸着・ろ過としては水処理や工業薬品向けの活性炭、洗剤ビルダー向けのゼオライト、土壌改質向けの鉄粉・鉄系合金粉、触媒向けでアルミニウム粉、フェノール、ラテックスなどが用いられている。
富士キメラ総研推定
■微粉体のナノサイズ需要規模:2016年見込
種類
2016年見込(千t)
比率
合計
2,285
100.0%
汎用・無機
2,229
97.5%
金属
4
0.2%
金属酸化物
5
0.2%
セラミックス
40
1.8%
ポリマー
1
0.0%
その他注目素材
6
0.3%
富士キメラ総研推定
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ここでは粒径1,000nm(1µm)未満をナノサイズとし市場規模を捉えた。市場規模(2016年見込)は228.5万トンである(市場全体の11%)。製紙材料・樹脂添加剤として以前から汎用的に利用されてきた炭酸カルシウム、シリカ(結晶・溶融)、フュームドシリカの汎用・無機が市場の大部分を占める。金属、セラミックス、ポリマーは100~1,000nmのサブミクロンレベルが一般的であり、金属酸化物やその他注目素材では100nm以下の領域での展開も進んでいる。
参考文献:「2016年 微粉体市場の現状と将来展望」
(2016年06月03日:富士キメラ総研)
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