HV/PHV/EVの世界市場 市場動向1

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自動車産業は、各国の環境規制により次世代自動車の普及が拡大している。このような状況の中で今回は、次世代自動車のHV/PHV/EVの現状と今後の市場展望を解説する。


■次世代自動車の世界市場予測

単位:万台
 2016年実績2020年予測2025年予測2030年予測2035年予測
合計259.1100%451.0100%874.7100%1,365.9100%1,931.3100%
HV182.270.3225.850.1293.933.6391.128.6458.423.7
48V M-HV19.94.4152.717.5229.416.8270.814.0
PHV29.811.573.816.4173.319.8322.623.6539.828.0
EV46.918.1130.228.9250.828.7406.929.8629.832.6
FCV0.20.11.30.34.00.515.91.232.51.7
※上記は乗用車を対象とする。(超小型車は含まない。)富士経済推定

現状、HVの市場規模が最も大きく2025年頃までは環境対応車の中心になるとみられる。HVの販売が好調な日本市場では、ハイブリッドパワートレインが内燃機関の主流になり、その上位クラスがPHVに派生展開するとみられており、2030年以降は緩やかな成長になると予想される。一方、PHVやEVは2025年以降急激に伸びるとみられ、2030年頃には、HV、PHV、EVの市場が拮抗すると予想される。先進各国での購入時の手厚い補助金や車種の拡充が進むことが市場拡大の要因になり、2035年にはEVが600万台、PHVは500万台を超えると予想される。

■次世代自動車タイプ別エリア別の世界市場予測
1)HV(ストロングハイブリット車)
単位:万台
 2016年実績2025年予測2035年予測2035/2016
HV182.2100%293.9100%458.4100%2.5倍
日本92.750.9139.247.4180.239.3 
北米36.520.057.219.591.019.9 
欧州31.717.447.816.378.017.0 
中国9.65.328.29.649.410.8 
ASEAN
東アジア
9.04.915.25.238.08.3 
その他2.71.56.32.121.84.8
富士経済推定

2016年のHV世界市場は、182.2万台と前年比14%の増加となった。日本市場は前年比7%の増加となったが、北米市場ではシェール革命以降、石油枯渇への危機感は薄らぎ、電動車から大型のSUV・クロスオーバーに需要が傾いておりHV需要が低迷した。欧州市場は、前年比44%増で、CO2低排出量優遇策の適用対象となったことで、トヨタ/レクサスブランドの需要が伸びた。また中国市場は前年比330%の増加と高い伸び率を示した。

今後は、日本市場ではハイブリッドパワートレインが内燃機関のメインストリームとなり、その上位クラスがPHVに派生展開することで、2030年以降は緩やかな増加となる。北米市場は、2025年以降燃費規制でHVへの機運が再燃し、米国OEMsなどが同市場に再参入が想定される。欧州市場は環境車インセンティブの有無にかかわらず低燃費車の需要が増加する。中国は今後HVの増加が見込まれる。OEMs各社がNEV法(2018年~)に向けて投入するEVなどと異なり、平均燃費5ℓ/100km規制(2020年~)への対応により、「新エネルギー車補助金」終了の影響を受けず、現地調達・生産でコストダウンしたHV需要が高まると見られる。

2)48V M-HV(48Vマイルドハイブリット車)
単位:万台
 2016年実績2025年予測2035年予測2035/2016
48V M-HV152.7100%270.8100%1.8倍
日本0.70.50.30.1 
北米7.04.613.04.8 
欧州122.079.9196.072.4 
中国22.014.458.521.6 
ASEAN
東アジア
1.00.72.00.7 
その他1.00.4
富士経済推定

欧州メーカーのDaimlerは内燃車との価格差15万円の「C-Class」、「S-Class」など主要車種用の48Vシステムを2018年から市場投入を発表した。BMWは2020年までに12Vを含むマイルドハイブリッドシステムを全ての車種に投入、アウディも48Vシステムを採用した車種を複数展開するとしている。48Vシステムは、ガソリン車のみならずディーゼル車への転用も可能で、燃料消費量は10~15%改善できる上、内燃車との価格差が15万円(Daimler)であれば、需要が急激に拡大する。2025年には欧州系OEMs各社は多くの車種に48Vマイルドハイブリッドグレードを展開し、HV陣営と競合する形となり、欧州のみならず中国へも市場が拡大する。将来は同カテゴリーで燃費改善への要求が高まれば、48V陣営もストロングハイブリッド車市場に再参入することも想定される。

参考文献:2017年版 HEV,EV関連市場徹底分析調査
(2017年05月18日:富士経済)


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