粘着剤と粘着テープ・粘着加工製品の世界市場 市場動向1

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粘着剤と粘着テープ・粘着加工製品は、先進国において需要の中心であった包装分野やエレクトロニクス分野の伸びが停滞する中で、新興国をはじめとした新たな需要エリアの創出や自動車分野などの需要分野の開拓が必要となっている。今回は、当該製品の市場動向と粘着テープ・粘着加工製品の用途分野別(エレクトロニクス、自動車、建築、医療等)市場動向について解説する。


■粘着剤の世界市場
 2016年実績2021年予測2016年比
粘着剤合計7,146億円7,221億円101.0%
溶剤型2,831億円2,704億円95.5%
エマルジョン・ラテックス型2,483億円2,519億円101.4%
カレンダーロール型52億円55億円105.8%
ホットメルト型1,680億円1,830億円108.9%
UV硬化型100億円113億円113.0%
富士経済推定


対象品目
種類品目
溶剤型溶剤型アクリル系粘着剤、溶剤型シリコーン系粘着剤、溶剤型ゴム系粘着剤
エマルジョン・ラテックス型エマルジョン型アクリル系粘着剤、ラテックス型ゴム系粘着剤
カレンダーロール型カレンダーロール型ゴム系粘着剤
ホットメルト型ホットメルト型スチレン系粘着剤
UV硬化型UV硬化型アクリル系粘着剤

2016年の市場は、数量ベースでは2015年比で拡大したものの、金額ベースでは低価格化が進んだため2015年比微減の7,146億円となった。今後はホットメルト型やエマルジョン・ラテックス型の需要増加が予想され、2021年の市場は価格低下に伴い伸び率は低いものの同1.0%増の7,221億円が予測される。

溶剤型は、金額ベースで80%以上を占めるアクリル系粘着剤が、OPP粘着テープやラベルなどの用途で需要は増加するものの低価格化の進展によりマイナスになるとみられ、それを受けて市場縮小が予想される。一方、全体に占めるウェイトは小さいものの、ゴム系粘着剤は粘着性に優れる特徴が受け入れられ、梱包用テープなどで使用が増えるとみられる。また、シリコーン系粘着剤は通信分野において新興国のLTEへの移行、日本や欧米の5Gへの移行による通信基地局の更新需要により通信部品の生産拡大が想定され、耐熱マスキングや耐熱電気絶縁の用途で伸びが期待される。

エマルジョン・ラテックス型は、環境規制に対応していることで、溶剤型からの移行による需要増加が予想される。有機溶剤を使用していないため、特に環境規制が強まっている中国を中心に、エマルジョン型アクリル系粘着剤がラベル用粘着紙やOPP片面粘着テープ用途で、ラテックス型ゴム系粘着剤がPVC片面粘着テープ用途で伸びるとみられる。

ホットメルト型は、紙おむつなどの衛生材料やOPP粘着テープなどの用途で需要が増えるとみられる。UV硬化型は、自動車分野のアクリルフォーム両面粘着テープ用途や、OCA(基材レス高透明両面粘着テープ)用途の需要増加に加え、環境規制対応の脱溶剤型需要の増加が期待される。

■粘着テープ・粘着加工製品の世界市場
 2016年実績2021年予測2016年比
粘着剤合計4兆6,282億円4兆9,744億円107.5%
片面粘着テープ1兆7,380億円1兆8,404億円105.9%
両面粘着テープ6,308億円6,586億円104.4%
粘着加工製品2兆2,594億円2兆4,754億円109.6%
富士経済推定

粘着テープ・粘着加工製品は、各用途分野で需要の増加が期待され、2021年の市場は2016年比7.5%増の4兆9,744億円が予測される。

片面粘着テープは、今後各分野で新興国の需要増加が予想され、2021年の市場は2016年比5.9%増の1兆8,404億円が予測される。ウェイトの大きいクレープ紙粘着テープは様々な用途で使われており、今後は新興国を中心に建築、自動車、電気電子分野などで需要増加が期待される。OPP粘着テープは、新興国の経済発展に伴う物流量の増加により梱包用途で需要が増加が見込まれる。

両面粘着テープは、自動車や家電分野で新たな需要増加が期待される。アクリルフォーム両面粘着テープは自動車・車両や、建築分野の構造用接合部材として定着しており、今後は自動車の生産拡大や、ガラス張りのデザイン性の高い家電での使用量増加などに伴う伸びが予想される。ポリエステルフィルム両面粘着テープは、現状はスマートフォンなどのモバイル端末での使用が多い。今後はモバイル端末用途に加えて、車載ディスプレイなどの自動車内装部品固定用途で増加していく。

粘着加工製品は、エレクトロニクス分野や建築分野などで伸びが期待され、2021年の市場は2016年比9.6%増の2兆4,754億円が予測される。中でも光学用表面保護フィルムは、中国での偏光板生産量の拡大やテレビの大型化により需要が増加し、伸びが期待される。建築用ウィンドウフィルムは、新興国の経済成長に伴う需要増加が予想される。塗膜保護フィルムは、中国やインドなどのローカル自動車メーカーによる使用増加が期待される。自動車用ウィンドウフィルムは、東南アジアなどの乗用車販売の増加に伴い伸びるとみられる。


対象品目
分野品目
粘着テープクラフト紙粘着テープ、ポリ塩化ビニル粘着テープ、基材レス両面粘着テープ、クレープ紙粘着テープ、ポリエステル粘着テープ、熱接着両面テープ、和紙粘着テープ、ポリイミド粘着テープ、PE・PUフォーム両面粘着テープ、スフ布粘着テープ、フッ素樹脂粘着テープ、アクリルフォーム両面粘着テープ、ポリエチレンクロス粘着テープ、不織布両面粘着テープ、ポリプロピレン粘着テープ、ポリエステルフィルム両面粘着テープ
粘着加工品光学用表面保護フィルム、建材用表面保護フィルム、※皮膚接合用テープ、シート状封止材、建築用ウィンドウフィルム、※創傷被覆材、エレクトロニクス用剥離フィルム、※化粧フィルム、ラベル用粘着紙・フィルム、自動車用塗膜保護フィルム、※サージカルテープ、マーキングフィルム、自動車用ウィンドウフィルム、※フィルムドレッシング、※インクジェットメディア、※自動車用制振材、※穿刺部保護材
※は日本市場を対象とした。富士経済推定

参考文献:粘着剤&粘着テープ・フィルム市場の全貌 2017
(2017年05月18日:富士経済)


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