自動車用材料の世界市場 市場動向3

マーケット情報TOP
■金属材料における異種材料接合技術の開発動向
1)鉄/非鉄金属
 2016年
実績
2025年
予測
接合素材開発動向
アルミニウム合金1,187.1万t1,897.0万t樹脂
(PPS等)
軽量化を目的に、アルミニウム合金と樹脂の異種接合技術の検討や開発が行われている。具体的な検討事例としては、ECUケースや外装部品などが挙げられる。大成プラスが開発したNMT(Nano Molding Technology)など、接着剤や金具を用いない技術が注目されている。
鋼板軽量化を目的に、アルミニウム合金と鋼板の異種接合についても多様な開発が行われている。ホンダが摩擦攪拌接合(FSW)でアルミニウム合金と鋼板を接合したフロント・サブフレームや、マツダが「Roadster」で採用した、FSWで接合したトランクリッドなど、さまざまな事例が登場している。
マグネシウム合金11.8万t24.9万t各種樹脂内装などで、マグネシウム合金の板材と樹脂とを組み合わせて軽量化と強度の向上の両立を図る開発が行われている。
マグネシウム合金の板材は価格が非常に高く、当面は採用例が限定される。そのため異種接合技術の活用についても、時間がかかることが予測される。各自動車メーカーや部品メーカーでは、材料メーカーや研究機関による開発の動向を注視しつつ、本格的な採用検討のタイミングをうかがっていくことになる。
Al合金軟鋼マグネシウム合金の軽量さと他の金属の持つ耐熱性などの両立や、低コスト化を図る上で、冶金や摩擦などの技術を用いた接合技術の開発が継続的に行われている。具体的な適用部位としてはボディ外板などが挙げられる。
マグネシウム合金は、軟鋼とは融点の相違から、アルミニウム合金とは比熱の相違から、溶接が難しい。そのため溶接以外の方法、摩擦攪拌接合などが検討されている。
高張力鋼3,581.0万t4,658.0万tAl合金異種の金属である鉄鋼とアルミニウム合金を高強度かつ低コストで接合できる技術が普及した場合、部位ごとに鉄鋼とアルミニウム合金を適切に使い分け、より軽量かつ高強度の車両を製造することが可能となる。
アルミニウム合金と鉄鋼の接合は、電位差腐食が発生するが、新日鐵住金では、高耐食性鋼板「Super Dyma」を供給しており、ホンダ「RLX」にドアのインナーに鋼板、アウターにアルミニウム合金を用いて結合し、軽量化を図る取り組みが実現している。また、ホンダはフロント・サブフレームに鉄鋼とアルミニウム合金をFSW(摩擦攪拌接合)技術で接合し、軽量化を進めている。その他、接着剤を挟むことで電気腐食を防ぐ方法が提案されている。
CFRP、樹脂構造部材(ピラーなど)の強度向上と軽量化を目的に、CFRPと金属のハイブリッド部品の成型加工技術開発が行われている。CFRPと金属の接合は、接着剤による貼り合わせが一般的であるが、生産性を重視してレーザー接合を用いた開発も行われている。
軽量化と剛性向上を目的に、高張力鋼と樹脂を積層した複合鋼板の開発が行われている。樹脂を芯材に、鋼板を両側から挟むことで、軽量かつ剛性を持つ材料が可能である。骨格部位には信頼性が重視されることから、複合鋼板の検討はあまり進んでおらず、内装用(ラゲージボードなど)をターゲットに開発されている。
富士キメラ総研推定

2)添加剤
 2016年
実績
2025年
予測
接合素材開発動向
炭素繊維0.9万t4.4万t鋼板、
Al合金
CFRP(炭素繊維強化プラスチック)は軽量・高強度であるが、高コストであるため、量産採用に課題を残す。また、自動車は安全設計上、高強度が必要な骨格部位と強度が要求されないパネル部位に分かれることから、部位ごとに最適な材料の選定が必要となる。そのため、高強度・軽量化を保ち、コストアップを抑制する目的で異種材料接合が一部で採用されている。
CFRP同士の接合は接着剤のみで行われているが、金属とCFRPの接合は、電気腐食の問題や物性の違いからリベット止めと接着剤による接着が一般的である。コスト削減を目的に接着剤のみによる接合やLAMP接合が研究されている。
富士キメラ総研推定

参考文献:自動車用ケミカル&マテリアル市場調査総覧 2017
(2017年07月04日:富士キメラ総研)


技術革新が進む自動車業界特集


戻る
エンプラ関連情報サイト エンプラネット トップページ