自律制御関連デバイス・システムの世界市場 市場動向1

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自律制御とは、本来制御され機能する側の機器が思考・判断などを自己で行い、自律的に機能することを指す。

自律制御を行うためにはさまざまなハードウェアやソフトウェアが連動する。ハードウェアは主にセンシングや処理、通信が該当し、自律制御行動を実現するための情報の収集、収集された情報の分析、フィードバックや外部との連携を行う。また、クラウドコンピューティングの要素を取り入れることによりネットワーク化を実現し、ディープラーニングなどの人工知能によって瞬時に膨大な蓄積データなどとの照合や解析が行われ、ハードウェアで収集された情報からさらに膨大な情報を引き出すことに成功している。

今回は、自律制御を行う機器に必要なデバイスやシステムの世界市場を解説する。

■自律制御関連デバイス・システムの世界市場

 2016年2025年予測2016年比
合計6兆8,968億円21兆2,848億円3.1倍
デバイス通信デバイス9,291億円1兆4,050億円151.2%
センサー8,366億円3兆2,174億円3.8倍
機器モニタリング1,826億円2,106億円115.3%
情報処理/制御関連3兆1,450億円5兆2,871億円168.1%
電源9,319億円7兆8,000億円8.4倍
自律制御関連システム8,374億円3兆3,000億円3.9倍
認識・コミュニケーション342億円647億円189.2%
富士キメラ総研推定
対象品目
通信デバイス
(4品目)
通信モジュール(2G/3G/4G/5G)、Wi-Fiチップ、GNSSチップ、サブギガ帯通信チップ
センサー
(12品目)
センシングカメラモジュール、車載カメラモジュール(ビューイング)、車載カメラモジュール(センシング)、遠赤外線カメラモジュール、ミリ波レーダー、車載用超音波センサー、レーザーレーダー、レーザースキャナー、TOFセンサー、車載用イメージセンサー、マイクロフォン、力覚センサー
機器モニタリング
(4品目)
エンコーダー、加速度・ジャイロ6軸センサー、気圧センサー、車載用加速度センサー
情報処理/制御関連
(10品目)
自動車用SoC・GPU、FPGA・PLD、車載マイコン、車載用DRAM、車載用NAND、自動車用EEPROM、次世代メモリー、IGBTモジュール、モータードライバーIC、ロボット用サーボモーター
電源
(4品目)
自動車用リチウムイオン二次電池(自動車専用)、自動車用リチウムイオン二次電池(小型シリンダー)、自動車用非接触給電モジュール(車載モジュール)、自動車用非接触給電モジュール(インフラ)
自律制御関連システム
(3品目)
SLAM、高精度地図データ、ADAS(Advanced driver-assistance systems)・自動運転システム
認識・コミュニケーション
(2品目)
音声認識、音認識

2016年の自律制御関連デバイス・システム市場は、6兆8,968億円となった。情報入力デバイスとしてのセンサーは自律制御に必須であり、今後各アプリケーションにおいて多くのセンサーが搭載されるため、2025年には21兆2,848億円、2016年比3.1倍と拡大が予測される。ADAS・自動運転システムの搭載率が高まることとシステムの高度化が進むため、自律制御関連システムなどの成長が期待される。

■自律制御関連デバイス・システムの市場展望
汎用樹脂コンパウンド
製品自律制御機能への対応状況



通信デバイス自動車における通信デバイスの搭載が進んでいる。Wi-FiやBluetooth、GPSは今後も堅調に搭載が進み、車車間通信用デバイスの搭載も進む。
自動車以外のアプリケーションではWi-Fiの搭載が拡大する。
センサー自律制御製品ではさまざまなセンサーが搭載されるが、キーデバイスとしてカメラなどのビジョン系センサーが多用されている。
今後は人間が検知できない情報の検知が重要となる。ビジョン系では近赤外線を利用したセンシングカメラモジュールや遠赤外線カメラモジュールが注目される。自動車ではミリ波レーダーの搭載が進む。自己位置推定技術に活用されるレーザースキャナーも自動車以外の用途も含め搭載が進む。
機器モニタリング機器の正確な制御を行うために機器モニタリングは重要となる。
加速度センサーやジャイロセンサーは自動運転やADAS向けに搭載が進む。民生用機器はスマートフォン用が転用されている。
情報処理/制御関連ADAS・自動運転では、画像をはじめとした各種センサー情報の認識および処理が重要となる。自動車向けでは高速化および低消費電力化が求められ、デバイスの微細化が進む。
自動車用メモリーではシステムの高機能化に伴って、容量が増加する。データロギング用に次世代メモリーの搭載が今後見込まれる。
電源自動運転(レベル3以上)のEVでは給電の自動化が望まれ、その場合には非接触給電の採用インセンティブが強くなる。自動で給電/配車を可能にし、駅からの送り迎えや買い物など近距離で少人数を乗せるEVを走らせるなどの構想がある。
また、バッテリー代替としてスーパーコンデンサーを搭載することで充電時間を大幅に短縮できる。
自律制御関連システム家庭用掃除ロボットやドローン、AGVなどSLAMを搭載して自己位置推定を行うアプリケーションが増加しておりSLAMの搭載が加速する。特にカメラの搭載が増加したことでVisual SLAMに対応するアプリケーションが増加している。
自動車でもレベル3以上の完全自動運転車のSLAMを用いた自己位置推定技術は重要であると考えられ、中長期的にみて搭載拡大が予想される。
高精度地図データはレベル4以上の自動運転を実現するために必要なサービスである。高精度地図データが必要となるアプリケーションは現在、自動運転を実現すべく研究開発が進む自動車のみであるが、将来的にはドローンでも活用が進む。
認識・コミュニケーション車載機器の高機能化などを背景に、運転時の操作を簡単に行えるメリットがある音声認識が普及してきた。自動運転の進展に伴い車載機器の多機能化が進むため今後も市場は拡大していく。
周囲の環境音を検知する目的で音認識の開発も行われている。現在はまだ実証実験段階が多いが、主にホーム用途、自動車用途、産業用途などが想定される。
異常検知・故障予測の利用として、自動車用途では、重要箇所(エンジン周りなど)の異常音を検知、産業用途では、工場におけるモーター部の稼働音検知、橋梁の劣化確認などのインフラ点検等が想定される。
富士キメラ総研推定
参考文献:2018 自律制御・ロボット関連市場の現状と将来展望

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