自律制御関連デバイス・システムの世界市場 市場動向2

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今回は、自律制御関連デバイスの中で注目デバイス(5品目)の市場動向を解説する。

■通信モジュール(2G/3G/4G/5G)

 2016年2017年2025年予測2016年比
世界市場2,014億円2,581億円5,674億円2.8倍
富士キメラ総研推定
※外部ネットワークへの接続手段として、携帯電話通信網を利用した通信モジュールを対象とした。
自動車へのテレマティクスモジュールの搭載が拡大していくことで当該市場は堅調に推移していく。現状は3Gがメインとなっているが、車内エンターテインメントとの融合や自動運転実現時のリアルタイム伝送などより高速な通信方式への移行が進んでいく。LTEよりもさらに高速な5Gは商業ベースで2019年~2020年にかけて徐々にサービスインしていく予定であり、自動車への搭載はレベル4以上の自動運転が実現するとみられる2021年以降となる見込みである。

■センシングカメラモジュール(近赤外線)

 2016年2017年2025年予測2016年比
世界市場150億円2,084億円1兆736億円71.6倍
富士キメラ総研推定
2016年はSamsung El.の虹彩認証機能の搭載により大きく市場が伸びた。2017年はApple「iPhone X」における3Dセンシングの搭載によりさらに市場が拡大すると予測される。2018年以降もスマートフォンにおける3Dセンシングの搭載が増加するとみられる。2020年以降は、衝突防止や運転手モニタリング用、視線認識等で自動車向けも増加すると予測される。

■ミリ波レーダー

 2016年2017年2025年予測2016年比
世界市場3,108億円3,862億円7,136億円2.3倍
富士キメラ総研推定
ミリ波レーダーは準ミリ波およびミリ波帯域の電波を照射することにより、反射波で物体の位置や大きさ、速度を検知できるセンサーである。準ミリ波として24GHz帯を、ミリ波として76GHz帯から79GHz帯のミリ波レーダーを対象とした。24GHzは主に短距離~中距離での周辺環境認識、衝突防止、自動追従などに利用され、76-79GHzは主に中距離~長距離で障害物検知などに活用されている。分解能を向上させることにより短距離から長距離まで対応可能なマルチレンジレーダーとして応用できる可能性がある。

ミリ波レーダーは天候や昼夜など周辺の環境に影響を受けることがなく、積雪など路面の状態にも検知精度が左右されないことから、カメラ機能を補う形でADASにおける必須デバイスとなりつつある。今後はCMOS化の進展により、さらに低コストで機能実現がなされるとみられる。搭載車種のグレードも幅広く、市場は継続的に拡大していくと予測される。

■レーザースキャナー

 2016年2017年2025年予測2016年比
世界市場僅少12億円3,300億円
富士キメラ総研推定
レーザースキャナーは赤外線レーザーを照射することで周囲(半径数十m程度)の空間情報をスキャンし、3Dマッピングを行うシステムである。3Dマッピングを行うことにより、より高精度な地図データの作成や、対向車、自転車、歩行者などの識別が可能となる。

レーザースキャナーの搭載は一部の測位車両などに限定されており、市場はほとんど立ち上がっていない。

自動車向けでは自動車のフロント部に組み込む形で量産車への搭載が決定している。今後ミリ波レーダーやカメラなどと並んで自動運転を実現するデバイスとなる。現段階では高コストであるため、しばらくは高級車かつオプションでの採用にとどまるとみられる。自動車以外の用途では、ドローンや家庭用掃除ロボットもハイエンド機種での搭載にとどまっているが、ドローンは今後レギュレーションの緩和などにより、物流などの用途に広範囲で飛行するドローンが実現した場合、障害物検知や自己位置推定のために搭載が進む可能性がある。

■TOFセンサー

 2016年2017年2025年予測2016年比
世界市場90億円366億円1,527億円17.0倍
富士キメラ総研推定
TOF(Time Of Flight)センサーは、光源から照射された光を反射させ到達時間から距離を検出する空間認識センサーである。TOFは、光源に赤外光LDもしくは赤外光LEDを用いる。ステレオカメラ方式やレーザースキャン方式の距離画像センサーよりも小型化・低コスト化が図れる。また、測定距離は最大で15m程度である。スマートフォンのレーザーAFや3Dセンシング、ゲーム機、教育や医療分野(「Kinect for Windows」)などに展開されている。

当該市場はスマートフォンにおけるレーザーAFの搭載により市場が急速に拡大した。2017年はスマートフォンの顔認証向けに距離画像センサーが採用される見通しであり、数量が大きく伸びるとみられる。2018年以降もスマートフォンにおけるセンシング用途が市場拡大をけん引していくとみられる。その他は、ドローンや家庭用掃除ロボットなどがある。将来的に自動車向けでは、距離画像タイプが主流になる可能性がある。

参考文献:2018 自律制御・ロボット関連市場の現状と将来展望

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