エレクトロニクス製品向け先端材料の世界市場 市場動向2

マーケット情報TOP
今回は、エレクトロニクス製品向け先端材料の注目品目を解説する。

■ノイズ抑制シート

 2016年実績2021年予測2016年比
数量276万m2488万2176.8%
金額369億円724億円196.2%
富士キメラ総研推定



RFID、NFC、ワイヤレス充電に用いるコイルは、近くに金属があるとその金属が発する反磁界によって伝送効率が低下し、通信が阻害されることがある。複合磁性シートや焼結フェライトシートといったノイズ抑制シートが伝送効率の改善を目的に使用される。無線搭載機器の増加による電磁波の増加や製品開発スピードの加速などからシートの使用を前提とした製品設計が増えており、市場は拡大している。今後もワイヤレス充電やADASの搭載、IoT化などで電波環境の過密化が進むことによる需要増加が予想される。

焼結フェライトシートはkHz帯~MHz帯のノイズ対策に適しており、RFID、NFC、ワイヤレス充電などで採用される。2017年はApple「iPhoneシリーズ」がワイヤレス充電対応になったことで市場が大きく伸びた。また、今後はEVやPHVでのワイヤレス充電採用により拡大が予想される。

複合磁性シートは5MHz~GHz帯のノイズ対策に適しており、RFID、NFCのほか、車載用で使用される。車載用はADASの搭載など車載電装部品の増加に伴いシート使用量が多くなることや、耐熱性などの観点から高価格品が採用されることから、拡大をけん引している。

■ミリ波レーダー対応熱転写箔※

 2016年実績2021年予測2016年比
数量30,000本76,600本2.6倍
金額29億円74億円2.6倍
富士キメラ総研推定
※自動車エンブレムに用いるミリ波レーダー対応熱転写箔を対象とする。

自動車の衝突防止を目的に搭載が進むミリ波レーダーは車体正面のエンブレムの内側に設置されるケースが多いが、通常のエンブレムはメッキなどにより金属光沢が施されており、ミリ波レーダーは透過しない。このため、ミリ波レーダーが透過するインジウムなどを蒸着させた熱転写箔が、メッキの代わりにエンブレムに使用される。

市場はミリ波レーダーの需要に連動して拡大している。現在ミリ波レーダーの需要は欧州が中心であるが、今後は日本、米国で伸びていき、中国での需要も期待される。今後ミリ波レーダーの低コスト化が進むことで搭載車種が増加するとみられる。また、インジウム箔は高価で成膜も難しいことから、代替材料や技術の開発も進められており、電波透過性のある特殊な塗料なども考えられている。

■OLED用封止材

 2016年実績2021年予測2016年比
数量29t225t7.8倍
金額100億円548億円5.5倍
富士キメラ総研推定



OLED照明、OLEDディスプレイなどOLEDデバイスに使用される有機系封止材には、シート状とペースト状の製品がある。中小型AMOLEDやPMOLED、リジッド照明にはペーストが採用され、大型AMOLEDやフレキシブル照明にはシートが採用される。

OLEDの需要増加により市場は拡大しており、特に2017年はApple「iPhone X」でのフレキシブルOLEDの採用によりペーストが急拡大した。今後もTV向け大型AMOLEDの量産が進められることや、中小型AMOLEDの新規の設備投資計画もあることから、OLED用封止材の市場拡大が続く。

参考文献:2018年 エレクトロニクス先端材料の現状と将来展望

技術革新が進む自動車業界特集


戻る
エンプラ関連情報サイト エンプラネット トップページ