水素燃料関連の国内市場 市場動向1

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日本における水素エネルギーの普及は、FCVの普及を中心に進められている。2015年度をピークに水素ステーションの建設が大きく進み、世界で最も早く水素供給インフラが進んだ国となった。また、大規模水素輸送と並行して、大幅な水素需要拡大が期待される水素発電も技術開発が進められている。2018年に第一段階の実証を開始し、1.7MWの水素混焼ガスタービンの運転が開始される。水素発電は段階を追って大規模化し、2030年に発電事業用の500MWクラスでの実証を目指し、水素専焼用ガスタービンの開発が進められている。水素発電がフル稼働することにより水素需要はすさまじく増加し、2025年頃には現在の国内の産業用水素全需要量の数倍に達する見込みである。水素エネルギーの需要を飛躍的に拡大することにより、水素価格を低減し、発電事業の可能性が広がる。

今回は、今後の水素燃料関連市場の見通しを解説する。

■水素燃料関連の国内市場規模予測

 2016年度実績2017年度見込2030年度予測2016年度比
合計74億円66億円3,856億円52.1倍
水素燃料2億円5億円1,446億円723倍
水素輸送関連1億円833億円833倍
水素ステーション57億円39億円372億円6.5倍
小規模水素供給装置2億円2億円11億円5.5倍
水素発電システム4億円450億円
水素利用車載関連機器12億円16億円744億円62倍
富士経済推定

2014年度から始まった商用の水素ステーション(ST)の先行整備は2017年度末で累計100箇所に到達するとみられ、水素燃料のさらなる普及と産業自立化に向けて官民一体となり戦略立案が進む。2020年の「東京五輪」に向けての整備地域の拡大や、水素燃料バスやFCFL(燃料電池フォークリフト)などのアプリケーションの導入が進むことで水素需要が増加する。長期的にはSTと水素発電の増加に伴い水素ステーション関連や水素利用関連が市場をけん引するとみられる。また大規模輸送技術の進展によるサプライチェーン構築が進むとみられ、水素輸送関連も拡大する。

■水素ステーションと燃料電池車両のストック推移予測(国内市場)

 2016年度2020年度予測2025年度予測2030年度予測
水素ステーション91件252件581件1,321件
燃料電池車両1,647台28,330台176,700台636,900台
燃料電池車(FCV)1,630台27,700台172,000台621,000台
燃料電池バス(FCバス)4台120台500台1,300台
燃料電池フォークリフト(FCFL)13台510台4,200台14,600台
富士経済推定

2018年に自動車メーカー、ST事業者など11社が共同でSTの本格整備に向けた新会社設立を予定しており、再びインフラ整備が加速する見通しである。また、FCFL向けの事業用STの導入も2017年から拡大基調であり、産業自立化に向けた取り組みが本格化する。

■水素発電システム市場規模予測(国内市場)

2017年度見込2030年度予測2017年度比
4億円450億円112.5倍
※水素発電システム:燃料中に一定割合以上の水素を含み、水素の利用によって化石燃料の削減を目的のものを対象とする。

神戸エリアに設置された水素発電プラントの実証運転が2018年より開始され、水素発電の本格的な運用に向 けて準備が進められている。「東京五輪」が開催される2020年には水素供給と輸送を合わせた大型の実証運転が予定されている。また水素輸入の準備も進められており、各社水素化・脱水素化プラントの建設や液体水素輸送船の建造に着手している。水素関連プロジェクトが積極的に進められている川崎エリアでも2020年より水素混焼発電が開始されるとみられる。今後はCO2排出量削減のため事業用大規模発電所で水素発電の利用が拡大するとみられる。資源エネルギー庁は水素発電の本格的な運用ができるよう計画を進めると発表している。

<調査対象品目>
水素燃料1.水素燃料
水素輸送関連1.水素燃料
水素ステーション関連1.水素ステーション 2.水素コンプレッサ 3.蓄圧器 4.水素ディスペンサ 5.水素ステーション用センサ 6.水素ステーション用バルブ 7.水素発生装置(オンサイト)
小規模水素供給装置1.小規模水素供給装置
水素利用関連1.水素発電システム 2.車両用水素センサ 3.車両用高圧容器

参考文献:2018年版 水素燃料関連市場の将来展望

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