エレクトロニクス製品の世界市場 市場動向1

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2017年のエレクトロニクス製品市場は、中国スマートフォン需要の低迷により、エレクトロニクス市場全体としても厳しい状況となった。民生機器向けを主軸としていたエレクトロニクスメーカーやデバイスメーカーでは、スマートフォンから、ヘッドマウントディスプレイや、スマートスピーカー、電気自動車などの新製品/高付加価値製品へと方向転換を進めている。

今回は、2017年のエレクトロニクス製品43品目を「AV機器」「白物家電」「情報通信機器」「モビリティ・産機」「車載電装機器」「ユニット製品・部品」に分類し、世界市場を解説する。

■エレクトロニクス製品の世界市場と予測:生産規模
1)AV機器
 2017年実績2023年予測
AV機器(9品目)3億5,298万台3億5,539万台
富士キメラ総研推定



2017年AV機器市場で前年に比べ減少した品目は、6製品であった。スマートフォンの普及による機能代替が進むコンパクトDSC、デジタル一眼カメラ、カムコーダーとなった。一方OLED-TVやヘッドマウントディスプレイは現状の市場ボリュームが小さいこともあり、年率二桁以上の成長が継続する見通しである。

LCD-TVとOLED-TVを合わせたフラットパネルTV市場は需要飽和により、今後横ばい基調での推移が続く見通しである。OLED-TVは徐々にLCD-TV市場を侵食しているものの、依然としてLCD-TVに比べてコスト高であり、現状大幅な市場成長には至っていない。ヘッドマウントディスプレイは2016年に本格的に市場が立ち上がり、2017年に市場が急拡大した。2018年にはスタンドアロン型の製品、2019年には2016年の第一世代製品の改良版が投入され、今後も市場拡大が続く見通しである。

2)白物家電
 2017年実績2023年予測
AV機器(6品目)5億6,911万台5億8,351万台
富士キメラ総研推定



2017年の白物家電市場は電子レンジ、掃除機市場がマイナス成長である一方、他の品目はプラス成長であり、全体市場は前年比10.8%増となった。今後は、中国市場の需要の一巡もあり成長率は鈍化していく傾向にある。2017年はルームエアコン市場が猛暑の影響で大きく拡大したが、2018年は反動によって低調に推移すると見込まれており、2021年以降は横ばいで推移すると見込まれる。

3)情報通信機器
 2017年実績2023年予測
情報通信機器(12品目)26億6,2220万台26億9,256万台
富士キメラ総研推定





スマートフォン市場は、新規需要の飽和と買い替えサイクル長期化で市場が縮小した中国がブレーキとなり、2017年の生産数量は前年比ほぼ横ばいにとどまった。2018年以降は、中国市場が回復し、また、新興国での新規需要や先進国、中国での5G通信スタートによる買い替え需要が喚起されることで、全体としては微増傾向が続くと予測される。

PC市場は個人向けの需要縮小が止まりつつあり、今後は横ばい傾向で推移する。ノートPC市場は買い替えサイクルによる需要拡大が2020年まで続くが、それ以降は反動で微減傾向に転じる。スマートスピーカーはAmazonが2014年に市場投入し市場が形成され、2017年までに多数の企業が参入した。プラットフォーマーや大手通信事業者などが市場参入を行っており、急速に市場が拡大したが、将来的にはスマートホームやスマートグラスなどのアプリケーションに取り込まれる可能性が高いとみられ、市場拡大は急速に鈍化する見込みである。

スマートウォッチは2017年に市場が大幅に拡大した一方、ヘルスケアバンドは小幅な伸びにとどまった。セルラーモデルの登場で新たな市場が創出される可能性が高まっており、今後も安定した数量拡大が続く。OA機器(複写機/複合機、ページプリンター、インクジェットプリンター)は新興国での需要が見込まれているものの、先進国ではペーパーレスなどの動きがみられることから、市場全体としては微減で推移するとみられる。

参考文献:2018 ワールドワイドエレクトロニクス市場総調査

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