耐熱・光学ポリマー/特殊コンパウンドの世界市場 市場動向3

マーケット情報TOP
■注目品目の世界市場動向
1.PPS(ポリフェリレンサルファイド):コンパウンド
 2018年見込2022年見込2018年比
販売量(t)119,500158,000132.2%
販売金額870億円1,120億円128.7%

PPSは、優れた耐熱性、難燃性、耐薬品性が特徴である。上記はコンパウンド(再生品除く)のみを対象としている。

軽量化を目的とした自動車部品の金属から樹脂への置き換えが進んでおり、自動車用途が需要の中心である。特にEV、PHV、HVなど環境対応車では自動車1台当たりの使用量が多い。今後、環境対応車の生産台数の増加に伴い市場は拡大し、2021年には1,000億円突破が予測される。

エリア別には、日本や中国、欧州、北米の需要が大きい。中国ではEV産業の育成に努めており、電装部品を中心に使用量の増加が予想される。また、中国では再生品(対象外)が普及しているものの環境規制の強化により、廃プラスチックの輸入規制が行われたことから、バージン材の需要が増加している。

2.透明PI(ポリイミド)
 2018年見込2022年見込2018年比
販売量(t)1433023.6倍
販売金額8億円78億円9.8倍
富士キメラ総研推定

高耐熱性、機械的特性、電気特性に優れる透明PIは、ディスプレイカバーフィルム、センサー基板フィルム、OLED照明や、フレキシブルプリント配線板、太陽電池基材向けなどで少量出荷されているものの、サンプル出荷が中心で2017年までは市場が限定されていた。

今後フォルダブルディスプレイのカバーシートで採用が予想され、2019年以降フォルダブルディスプレイの量産化が進むことで市場は急拡大し、2022年には78億円が予測される。フォルダブルディスプレイ向けで透明PIフィルムが量産化されることでコストダウンが進み、今後有望なアプリケーションである有機薄膜太陽電池やOLED照明などでも採用が期待される。

3.特殊PC(ポリカーボネート)
 2018年見込2022年見込2018年比
販売量(t)3,1505,300168.3%
販売金額218億円347億円159.2%
富士キメラ総研推定

上記は、広範に利用されるPC(ポリカーボネート)に対し、光学用途などで主に使用される特殊PCを対象とする。光学用途としては光学レンズ、光ディスク、光学フィルムなどがあるが、そのなかでも特殊PCは、光学レンズ向けが中心である。

スマートフォンやタブレット端末などモバイル端末でのデュアルカメラ搭載や顔認証システムの導入が進んでいることから、端末1台当たりのレンズユニット数が増加している。また、1ユニット当たりのレンズの使用枚数も高精細化ニーズにより4枚から6~7枚へと増加しており、特殊PCの市場は2017年、2018年と2年連続二桁増が見込まれる。

モバイル端末に加え、車載カメラ、監視カメラ、ヘッドマウントディスプレイなどVR用レンズでも需要増加が予想され、車載カメラはセンシングカメラ用をターゲットに140度程度までの耐熱性向上が進められている。

特殊PCは、フルオレン系ポリエステルと組成や物性が近く、モバイル端末、車載カメラなどの光学レンズ用途で強い競合関係にあるが、豊富なグレードラインアップがあり、ユーザーの使い勝手がよいなどの利点があるため、今後も市場は拡大を続け、2022年には347億円が予測される。

4.特殊PC(ポリカーボネート)
 2018年見込2022年見込2018年比
販売量(t)3,1505,300168.3%
販売金額2億円3億円150.0%
富士キメラ総研推定

当該該品は、光学レンズ、光ディスク、インキ・塗料などのバインダー、電子写真感光体などに採用されている。

スマートフォンやタブレットなどは、近年デュアルカメラの搭載や顔認証システムの導入が進んでいるため、1台当たりのレンズユニットの採用数が増加している。さらに、ユニット当たりのレンズ採用枚数が以前は4枚が標準であったが、高精細化ニーズから6~7枚へと増加していることから、当該市場は急拡大している。

スマートフォンやタブレットの販売台数は頭打ちになっているが、今後もレンズ使用枚数の増加傾向が続くとみられ、高成長の推移が予測される。また、車載カメラ・監視カメラなど向けにも需要が拡大基調にあることや、今後VR用でも採用増加が期待され、中長期的な市場拡大が見込まれる。

参考文献:2018年 耐熱・光学ポリマー/特殊コンパウンドの現状と将来展望

技術革新が進む自動車業界特集


戻る
エンプラ関連情報サイト エンプラネット トップページ