5G関連の世界市場 市場動向1

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第5世代移動通信システム(5G)の実現に向けた各国・地域の取り組みが活発化している。当初は2020年の商用化が計画されていたが、2018年1月以降、2018年末から2019年のサービスインを目指して規格策定・設備投資を前倒しする動きが出てきている。

5G通信は従来の4G LTEと比較して、①高速・大容量、②多数同時接続、③高信頼・低遅延という3点を特徴としている。①が従来の「配信型(対ヒト)」通信の高機能化をもたらす一方、②や③はIoTや自動運転システムなど、従来通信ネットワークに接続されていなかったバーティカル産業(対モノ)の、通信による高機能化をもたらす。

5Gの導入により、通信の各セグメントにおいてデバイス・材料の進化や切り替えが予測される。直接的には、スモールセル基地局の需要拡大や、基地局の構成ユニットであるアンテナやBBU、RRHなどの5G対応、スマートフォンをはじめとしたエッジ機器の5G対応が進むと予測される。

今回は、5G/高速・大容量通信に関連する通信関連インフラ(基地局)、光トランシーバー、エッジ機器の市場予測を解説する。

■基地局の世界市場規模予測

   2018年見込2020年予測2023年予測2018年比





合計 1,6952,2503,5302.1倍
5G対応2752,400※68.0%
マクロセル基地局 1,0451,00088084.2%
5G対応50500※56.8%
スモールセル基地局 6301,2002,5004.0倍
5G対応2001,800※72.0%
C-RAN基地局 20501507.5倍
5G対応25100※66.7%
※2023年の5G化率、△僅少富士キメラ総研推定

上記市場は、マクロセル基地局、スモールセル基地局、C-RAN基地局を対象とした。

2017年にLTEと5Gを組み合わせて運用するNSA(ノンスタンドアローン)の仕様が策定され、これとともに装置の標準化が進展し各国での5G導入の素地が固まった。2018年後半にはこれらに準拠した製品が投入されることで市場が立ち上がり、世界各地で5G対応基地局へのインフラ投資が開始される。

市場立ち上がり当初は、米国や中国、韓国など、2019年までのサービスインを表明している国の需要がけん引していくとみられるが、2015年以降に新設されたLTE基地局は高周波デバイスの追加とソフトウェアのアップデートで5G共用基地局になる。先行する国では、すでにLTEのマクロセル基地局のエリアカバー率が非常に高いため、LTEのインフラをベースに高トラフィックエリアに5G対応スモールセル基地局を設置しネットワーク効率を上げていくとみられる。

5G対応基地局市場はスモールセル基地局が拡大をけん引し、2023年にマクロセル基地局が50万局なのに対し、スモールセル基地局は180万局が予測される。2023年の5G対応基地局は240万局で、LTEなども含めた基地局全体に占める5G対応比率は、68%を占めるとみられる。

■高速・大容量光トランシーバーの世界市場規模予測

 2018年
見込
2020年
予測
2023年
予測
2018年比フォームファクター
合計3,140億円4,050億円6,200億円197.5% 
100G
光トランシーバー
2,910億円3,400億円3,000億円103.1%CFP、CFP2、CFP4、QSFP28、μQSFP28
200G
光トランシーバー
80億円150億円200億円2.5倍QSFP56
400G
光トランシーバー
150億円500億円3,000億円20.0倍CDFP、CFP8、CFP16、OSFP、QSFP-DD
富士キメラ総研推定

上記市場は、伝送速度が100G以上、伝送距離は数100メートルから40キロメートルの光トランシーバーを対象とした。

当該市場は、2017年末現在100G製品が主流である。2017年はQSFP28の市場が大きく拡大した。QSFP28はデータセンター用に開発された製品ではあるが、他の100G製品の市場を取り込むことでキャリア向けでも今後市場を拡大するとみられる。北米のOTTが所有する大規模データセンターにおいては、40GトランシーバーであるQSFP+に代わって主流になっている。しかし、日本や中国では依然として40G光トランシーバーが主流である。

100G製品(CFP、CFP2、CFP4)は、2017年に入り在庫調整が発生し、市場成長率の伸びが鈍化した。今後、CFPは2017年をピークに、CFP2、CFP4は2018年頃をピークとして、QSFP28に置き換えられていくとみられる。

200G/400G製品は、2017年末市場投入される計画であったが、周辺デバイスの開発遅れなどもあり、2018年後半にずれ込む見込みである。400Gは、当初CFP8が先行して市場投入されるとみられていたが、一気に小型フォームファクターであるQSFP-DD、OSFPの投入になるとみられる。次世代タイプは400G光トランシーバーが主流で200G光トランシーバーは一部にとどまるとの見方が主流である。

参考文献:2018 5G/高速・大容量通信を実現するコアテクノロジーの将来展望

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