自動車部品の世界市場 市場動向2

マーケット情報TOP
今回は、注目される自動車部品を解説する

■スターター・オルタネーター・ISG/BSG(エンジン系部品)

 2017年実績2030年予測2017年比
スターター3,810億円1,345億円35.3%
オルタネーター4,011億円1,477億円36.8%
ISG/BSG226億円2,462億円10.9倍
富士キメラ総研推定

オルタネーターとISG/BSGは、エンジンの駆動回転力を電気エネルギーに交換する交流発電装置である。近年、アイドリングストップシステムやエネルギー回生システムの搭載が増加し、エンジン始動やバッテリーへの電力供給回数が増加しているため、スターターとオルタネーターを一体化し、高効率を図ったISG/BSG(Integrated Started Generator/Belted Alternator Starter)の搭載が増加している。HV、PHVに使用されるMG(Motor Generator)は対象外とした。

スターターはHVやPHVが駆動用モーターでエンジン始動を行うため、HV/PHVの普及により市場は減少していく。オルタネーターも日本やEU、NAFTAではHVや48VマイルドHV、EVなどが増加し、需要が減少していくとみられる。今後、需要の中心は新興国にシフトしていき、先進国は2030年以降、ISG/BSGやMGなどに代替されるとみられる。ISG/BSGは日本ではHVが多くMGが搭載されるため、需要の伸びがほかの地域に比べ低いとみられる。その他の国・地域については48VマイルドHVの増加に伴って需要は増加していくと予想される。

■インホイールモーター(駆動/足回り系部品)

 2017年実績2030年予測2017年比
インホイールモーター386億円
富士キメラ総研推定

インホイールモーターはホイール内に内蔵した駆動用電気モーターであり、4輪それぞれに搭載すれば車輪ごとに独立制御が可能となり、ギアや駆動軸などによるパワーの損失が抑えられ、高効率で応答性の高い走行ができる。また、その場旋回や横方向移動など、これまでの自動車では不可能だった動きができるため、縦列駐車や狭い場所への駐車が簡単になる。さらに、従来自動車にあったドライブシャフトやエンジンがなくなり、車体設計の自由度が向上するほか、室内空間を拡大できる利点もあり、EVやFCVの駆動モーターとして期待されている。

現在は研究・開発段階で、前輪もしくは後輪の二つに搭載する研究・開発が中心となっている。 2019年頃に市場が形成され、参入メーカーが増えることで、製品が多様化し製品の量産化や高機能化が進み、さまざまな電動車両に搭載されていくと予想される。

■シートシステム(内装系部品)

 2017年実績2030年予測2017年比
シートシステム2兆9,510億円3兆6,200億円122.7%
富士キメラ総研推定

シートシステムはシートフレームや各種バネ、パット材、シートカバーなどから構成される。シート位置や高さ、背もたれの角度などを電動で制御するパワーシートも普及しており、それには制御用ECUやモーター、シートポジションセンサーなどが追加される。補修品がほとんどないことから、需要はほぼ自動車生産台数に依存する。需要は当面、自動車生産台数の多い中国やインドなどの新興国がけん引するとみられる。

シートシステムは高級車を中心にシートヒーターやパワーシートといった電動化や、快適性の向上などを目指した高付加価値化が進められている。将来的には安全性を確保しつつ、シートの設置場所やデザイン上自由度が高いシートシステムの開発も行われていくとみられる。一方、新興国を中心に低価格化要求が高いため、構成部品の現地調達比率の上昇や、設計面ではシートフレームの共通化などのコスト削減が進められていく。

■ボディ(外装系部品)

 2017年実績2030年予測2017年比
ボディ9兆9,990億円13兆7,522億円137.5%
富士キメラ総研推定

ボディは鋼板などで形成される自動車部品であり、市場はボディに使用される骨格やパネル、シャシーに用いられる鋼板、その他(アルミ合金、CFRP、樹脂)を加工前の素材価格をベースで算出した。

自動車1台当たりにかかる材料費は、そのサイズや素材などによって大きく異なるが、基本市場は自動車生産台数に連動して推移していく。近年はNAFTAや中国でEクラスの自動車やピックアップトラックなどの大型の自動車が増加しているため、自動車1台当たりに使用される材料が増加傾向にある。また、軽量化の観点から樹脂化や高張力鋼やホットスタンプ材料などの使用量が増加しており、ボディに使用される材料費も上昇しているため、今後市場は自動車生産台数よりも高い伸長率で推移していくとみられる。

参考文献:2018 ワールドワイド自動車部品マーケティング便覧

技術革新が進む自動車業界特集


戻る
エンプラ関連情報サイト エンプラネット トップページ