プラスチックフィルム・シートの市場 市場動向2

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今回は、プラスッチックフィルムやシートの主要品目の市場を解説する。

■主要品目市場
1.PE(ポリエチレン)系フィルム
 2018年見込2022年予測2018年比
世界市場4兆5,550億円
(33,415千t)
5兆2,078億円
(38,477千t)
114.3%
(115.1%)
国内市場4,318億円
(1,414千t)
4,320億円
(1,410千t)
100.0%
(99.7%)
富士キメラ総研推定

PE系フィルムは安価で大量生産が可能であり、主にレジ袋やごみ袋などに使用されている。市場規模は調査対象品目の中で最も大きい(世界・国内市場とも)。

国内市場は非食品の容器・包装向けが90%弱、食品の容器・包装向けが10%弱となっている。数量ベースでは中食市場の拡大によりCVSの総菜包装を中心とした食品の容器・包装向けが増加しているが、省資源を目的とするレジ袋やごみ袋の使用枚数減少で非食品の容器・包装向けが減っており、縮小が続いている。一方、金額ベースでも縮小が続いていたが、2018年は値上げにより前年比9.2%増の4,318億円が見込まれ、以降は横ばいが予想される。

海外では日本のような包装文化はないが、経済成長とともに新興国で包装の採用が増加していくとみられ、世界市場は容器・包装向けを中心に年率3%台の成長が予測される。

2.PP(ポリプロピレン)フィルム
 2018年見込2022年予測2018年比
世界市場2兆7,365億円
(7,931千t)
3兆436億円
(8,940千t)
111.2%
(112.7%)
国内市場1,903億円
(444千t)
1,941億円
(453千t)
102.0%
(102.0%)
国内市場は世界市場の内数富士キメラ総研推定

PPフィルムは透明性が高く、防湿性や耐寒・耐熱性を有し、コスト性にも優れるフィルムである。上記はPPを主原料とし、二軸延伸加工によりフィルム化したOPPフィルムと、無延伸のCPPフィルム、熱収縮性を有するPPシュリンクフィルムを対象とした。

国内市場は、2017年食品包装向けが約78%である。今後OPPはPETボトル用ラベルが新規用途であり、PETボトル需要の拡大に伴い、採用増加が見込まれる。また、CPPはレトルト製品や海外輸出向けのペットフード、フィルムコンデンサー向けの需要が拡大している。

海外では、中国や東南アジアでの経済成長による包装需要の拡大から、年率5%~10%で大きく需要が拡大している。また、北米ではカンやびんからの代替需要が見込まれるが、微増程度の伸びと推測される。欧州では使い捨て包装をなくすため、脱プラスチック包装へシフトしているが、缶やびんから当該品を使用した軟包材への切り替えもあるため、横ばい推移するとみられる。海外市場全体では今後3%~4%の伸びと推測される。

3.PVB(ポリビニルプチレール)フィルム
 2018年見込2022年予測2018年比
世界市場3,185億円
(381千t)
3,830億円
(442千t)
120.3%
(116.0%)
国内市場154億円
(15千t)
164億円
(16千t)
106.5%
(106.7%)
国内市場は世界市場の内数富士キメラ総研推定

PVBフィルムは、一般的にPVA(PVOH)樹脂をブチラール化して得たPVB樹脂に、可塑剤を20%~35%添加して製膜される。ガラスとの接着性、耐貫通性、透明性に優れていることから、合わせガラスの中間膜として、自動車や建築向けに使用されている。その他、太陽電池封止材としても一部採用がある。

PVBフィルムは自動車のフロントガラスには標準的に採用されている。そのため、自動車生産台数の増加に伴って需要は拡大基調にある。さらに、近年は遮音性ニーズなどからサイドにも合わせガラスの採用が増加傾向にあることから、自動車生産台数の伸長率を上回る成長が今後予測される。

建築用合わせガラスは安全性(ガラス飛散防止)、耐貫通性による防犯性などを目的に採用されている。国内における需要はあまり大きくないが、中国、欧州、北米、中南米などで堅調な需要があるとみられる。大幅な需要拡大は見込まれないものの、経済成長や建築需要の高まりに応じて年率2%~3%の市場増加が予測される。

4.PC(ポリカーボネート)シート
 2018年見込2022年予測2018年比
世界市場6,570億円
(892千t)
7,227億円
(989千t)
1110.0%
(110.9%)
国内市場550億円
(50千t)
557億円
(50千t)
101.3%
(100.0%)
国内市場は世界市場の内数富士キメラ総研推定

PCは、カーボネート基を有する重合体からなる熱可塑性樹脂であり、耐衝撃性、高透明性、耐熱性、寸法安定性などが特長である。上記は、PCシートとして350μm以上のシート品を対象とした。PCシートは主に建材、ガラス代替のグレージング、ディスプレイ前面板などに採用されている。

当該市場はカーポートや屋根材など建材向けの需要が国内外ともに主体である。同用途は先進国では成熟しているが、中国や新興国などにおける建築需要の高まりにより、当該世界市場は微増傾向で推移している。

国内市場はすでに成熟しており大幅な需要は見込まれないが、「東京五輪」の開催に向けた建設増加や、ディスプレイ関連の前面板・背面板向けの採用増加を背景に、堅調に推移していくとみられる。

参考文献:2018年 プラスチックフィルム・シートの現状と将来展望

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