LED関連の世界市場 市場動向1

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LED市場は、2016年の参入各社によるLEDチップ・パッケージの値上げから一転して、中国メーカーを中心に再び価格競争が激しさを増している。2017年に中国LEDチップメーカー各社は大規模な生産能力増強投資へ踏み切った。この投資効果が現れる2018年中頃以降、再び需給のバランスが崩れ、2015年当時のような大幅な価格下落が始まるとの懸念が広がっている。

既存のLED分野では、引き続きLED照明市場は拡大での推移が見込まれることから、同分野へ注力していく方針を打ち出すメーカーもある一方で、中国メーカーの中でも自動車のヘッドライトなど高付加価値製品への新規参入を目指して製品開発に邁進するメーカーが出ている。日本や韓国、台湾、欧米および中国の老舗に当たる中堅LEDメーカー各社を中心に、従来の白色LEDパッケージを中心に新規アプリケーションや採算性の高い分野を探すという方向性から、生産から販売までの事業体制の変化、またはLED以外の分野へと軸足を移すといった動きが出ている。

今回は、LEDパッケージの世界市場と注目アプリケーションの市場を解説する。

■LEDパッケージの世界市場
上、下段:金額、数量
 2018年見込2022年予測2018年比
合計1兆9,112億円
3,637億個
2兆 774億円
6,194億個
108.7%
170.3%
白色LEDパッケージ1兆5,113億円
2,100億個
1兆3,781億円
4,153億円
91.2%
197.8%
有色LEDパッケージ3,633億円
1,460億個
3,649億円
1,918億個
100.4%
131.4%
赤外光LEDパッケージ303億円
77億個
423億円
118億個
139.6%
153.2%
紫外線LEDパッケージ63億円
1,000万個
2,921億円
5億個
46.4倍
50.0倍
富士キメラ総研推定

LEDパッケージ市場は、LED照明向けを中心とする白色LEDパッケージ需要の拡大が市場をけん引する形で、今後も堅調に成長していくとみられる。一方、金額ベースでは中国メーカーによる大規模な増産と、それに伴う価格競争の激化を背景に単価下落が継続し、横ばいから微増程度の推移になると予測される。

数量タイプ別では、白色LEDパッケージのウェイト拡大が一層進むと予測される。赤外光LEDパッケージは監視カメラ向けやセンシング用途、生体認証向けなどで出荷が今後増加するとみられ、出荷数量ベースでは好調な成長をみせると予測される。また、2025年に向け紫外光LEDパッケージが他製品と比べ、数量・金額ともに高成長率となると予測される。注目用途はUV-Cの殺菌・滅菌であり、コスト低下による家電などへの搭載進捗が成長の後押しになるとみられる。

■LEDパッケージの市場展望
1)白色LEDパッケージ


最も市場構成比が高いLED照明向けが好調に伸びており市場拡大をけん引している。一方、バックライトユニット向けはOLED製品の台頭によりモバイル用を中心に縮小している。自動車向けは、ヘッドライトでのLED採用が拡大している。LED照明やバックライトユニット向けと比較すると数量ベースでは極めて小さい市場だが、一方で品質や信頼性、今までの実績など参入障壁が高く、同市場は特にグローバルブランドの自動車メーカーへの中国メーカー参入はまだ進んでいないことから、他用途ほどの価格競争も進んでいない。そのため、他と比較し高単価な高付加価値製品として、日本を始め各国のLEDパッケージ・チップメーカーが注目している。

2)有色LEDパッケージ


主な用途は、装飾・イルミネーション、指示灯、インジケーター、スイッチ、LEDディスプレイ、自動車のリアランプやメーターなど向けである。従来用途である装飾・イルミネーション向けや指示灯向けはすでに飽和しつつあるため、今後は緩やかに伸びていくとみられる。一方、LEDディスプレイ向けは製品の需要が好調なことに加え、1台当たりの搭載個数が多い。今後は、高解像度ニーズの高まりによる狭ピッチ化の進展によって更なる搭載個数の増加が予想される。また、小型化に向けた企業間の技術開発競争による伸びが予想されることから、有色LEDパッケージ市場をけん引していくとみられる。

3)赤外光LEDパッケージ


主な用途は、フォトインタラプタやIrDA・リモコン、監視カメラ、顔認証や虹彩認証といった生体認証など向けである。フォトインタラプタ向けやIrDA・リモコン向けで半数を占めており、今後も安定した需要が予想される。監視カメラ向けは、世界的なセキュリティに対する意識の向上などによって需要が増加している。顔認証や虹彩認証といった生体認証向けはビルや病院などのセキュリティ用途で需要を獲得している。

4)紫外光LEDパッケージ


主な用途は、樹脂硬化、分光・分析、殺菌・滅菌、その他医療・美容分野やプリント基板直描装置、3Dプリンターなど向けである。市場はUV‐Aタイプ中心で形成してきたが、2017年からUV‐Cタイプが殺菌・滅菌向けで冷蔵庫などの家電に採用され拡大している。今後もUV‐Cタイプは家電製品や浄水器で採用が増加するとみられ、市場拡大が予想される。

参考文献:2018 LED/LD関連市場総調査

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