有機EL照明の世界市場 市場動向1

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有機EL照明は、有機EL光源そのものの性能向上と量産化による低コスト化が遅れていることで、照明器具としてのアプリケーションが広がらず、本格市場形成には至っていない。以前は照明器具メーカーも光源開発およびアプリケーション開発を行っていたが、LED照明の普及に伴い、アプリケーションの開発は停滞気味となっている。光源メーカーや一部の照明メーカーが少量のイベント向けの演出用、意匠性重視のコンセプト製品などを開発・販売するにとどまっている。光源の低コスト化が進むことで市場の本格形成・拡大も期待されるが、市場の拡大にはLED照明にはない価値の差別化が求められる。

今回は、有機EL照明の世界市場の動向を解説する。

■照明用有機EL(光源)の世界市場

 2018年見込2025年予測2018年比
照明用有機EL108億円
(200万枚)
1,200億円
(690万枚)
11.1倍
(3.5倍)
一般照明用40億円
(80万枚)
720億円
(4,500万枚)
18.0倍
(56.3倍)
演出照明用68億円
(120万枚)
480億円
(2,400万枚)円
7.1倍
(20.0倍)
※( )数量:10㎝角で算出富士経済推定

有機ELは、薄型化、軽量化、フレキシブル化が可能であること、光質では、点光源ではなく面光源として均一な光を提供でき、紫外線を含まない光を提供できる。LED照明に比べて演色性が高い点や、面発光による光の質が高いという点から注目されている。

現状は、住宅設備機器や什器への組み込み、装飾・演出用などの用途において、有機EL照明の普及および低価格化が進んだ後、一般照明用としての採用、普及が本格的に進むものとみられる。コストダウンの鍵となる製造工程は、発光層を塗布することで、生産コストを低減する取り組みが各社で進められている。さらなるコストダウンには、オール塗布方式への完全移行が理想であるが、発光層以外の材料で塗布方式を採用できる有用な材料が見つかっておらず、現状では塗布方式と蒸着方式のハイブリッドで生産が行われている。

2018年に入り、複数のインテリア照明が製品化されたことで、徐々に市場が形成されつつある。今後は演出照明用から市場が拡大し、一般照明用に普及していくとみられる。

■国内の有機EL照明の市場

 2018年度見込2025年予測2018年比
数量2万台200万台100.0倍
金額6億円200億円33.3倍
富士経済推定

有機EL照明は、有機EL光源そのものの性能向上と量産化による低コスト化が遅れていることで、照明器具としてのアプリケーションが広がらず、本格市場形成には至っていない。以前は照明器具メーカーも光源開発およびアプリケーション開発を行っていたが、LED照明の普及に伴い、アプリケーションの開発は停滞気味となっている。光源メーカーや一部の照明メーカーが少量のイベント向けの演出用、意匠性重視のコンセプト製品などを開発・販売するにとどまっている。光源の低コスト化が進むことで市場の本格形成・拡大も期待されるが、市場の拡大にはLED照明にはない価値の差別化が求められる。

■有機EL照明の普及が期待される分野

需要分野利用箇所(機器)
住宅洗面化粧台、寝室用照明、デスクライト等。
店舗空間演出用、食品店舗の棚下照明、装飾照明や棚下灯やショーケース照明、建築化照明等。
施設空間演出のためのアクセント照明、デザイン性の高いインテリア照明、廊下やエレベーターなどの建築化照明等。
(光の質を重視する用途・使用シーンが多く、早期の用途確立と普及が期待される。)
オフィス・ビルパウダールームやエントランスの演出照明等。
その他屋外照明:イルミネーション用での普及が期待される。
電光看板:屋内施設における看板用光源として期待される。

参考文献:Special Appli. 光源/照明市場 実態・技術・予測 2019年版

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