ポリウレタン関連の世界市場 市場動向1

マーケット情報TOP
ポリウレタンはポリオールとイソシアネートを合成させた樹脂であり、断熱材やクッションなどの発泡品、塗料や接着剤などの液状品、エラストマーや皮革など多様な製品に用いられる。新興国の経済成長に伴い、主要なポリウレタン製品であるウレタンフォームや塗料、インキ、接着剤、シーリング材、エラストマーなどが伸びており、ポリウレタン原料であるポリオール、イソシアネートの需要も増加している。

■ポリウレタン原料の世界市場

 2019年見込2023年予測2019年比
合計2,236万トン2,583万トン115.5%
ポリオール1,242万トン1,418万トン114.2%
イソシアネート994万トン1,165万トン117.2%
富士経済推定

当該市場は、原料の生産トラブルや中国の環境規制強化などにより需給がひっ迫したことで2017年後半に価格が高騰したが、需給が安定した2018年以降、反動により価格低下が続いていることから、金額ベースでは2018年は微減、2019年は大幅減が予想される。特にイソシアネートの縮小が大きく、2019年はポリオールが横ばいの一方でイソシアネートは2018年比15.5%減が見込まれる。

ポリオールはPPG、PEP、PTMGが中心である。PPGとPEPが汎用的に使用され、耐水性や可とう性が求められる場合はPPG、耐熱性や機械強度が求められる場合はPEPと使い分けられる。PTMGはスパンデックス向けがメインである。PCLやPCDはPUD(ポリウレタン樹脂ディスパージョン)向けが伸びている。

イソシアネートはMDI、TDIが汎用的に使用されており、混合して使用することもある。TDIは毒性の懸念があることからMDIへシフトしつつあるが、柔軟性が要求される軟質ウレタンフォーム向けで根強い需要がある。環境規制強化に伴いPUDの原料として用いられるHDIやH12MDIは需要増加が予想されるが、HDIは原料の供給不足により生産量を増やせない状況にあり、代替品としてバイオマス原料を用いるPDIの採用拡大も期待される。

<対象品目>
ポリオールPPG(ポリプロピレングリコール)、PEP(ポリエステルポリオール)、PTMG(ポリテトラメチレンエーテルグリコール)、PCL(ポリカプロラクトンポリオール)、PBP(ポリブタジエンポリオール)、PCD(ポリカーボネートジオール)、ひまし油ポリオール、CO2由来ポリオール
イソシアネートMDI(ジフェニルメタンジ イソシアネート)、TDI(トルエンジ イソシアネート)、HDI(1,6-ヘキサメチレンジ イソシアネート)、IPDI(イソホロンジ イソシアネート)、H12MDI(水添ジフェニルメタンジ イソシアネート)、NDI(1,5-ナフタレンジ イソシアネート)、TMDI(トリメチルヘキサメチレンジ イソシアネート)、TMXDI(テトラメチルキシリレンジ イソシアネート)、XDI(キシリレンジ イソシアネート)、H6XDI(水添キシリレンジ イソシアネート)、NBDI(ノルボルネンジ イソシアネート)、PDI(1,5-ペンタメチレンジ イソシアネート)、TODI(o-トリジンジ イソシアネート)

■ウレタンフォームの世界市場

 2019年見込2023年予測2019年比
合計1,349万トン1,545万トン114.5%
硬質ウレタンフォーム740万トン859万トン114.2%
軟質ウレタンフォーム609万トン686万トン112.6%
富士経済推定

硬質ウレタンフォーム、軟質ウレタンフォーム(半硬質含む)は両製品とも日常生活に密接に関わっており、新興国の経済成長に伴い需要は増加している。

硬質ウレタンフォームは断熱性能が高く、先進国を中心とした省エネの推進により建築物を中心に断熱材として使用量が増えている。また、規模の大きい欧米を中心に発泡剤が代替フロンのHFC(ハイドロフルオロカーボン)からノンフロンのHFO(ハイドロフルオロオレフィン)へシフトしたことで製品単価が上昇しており、数量ベースより金額ベースの伸びは高くなるとみられる。

軟質ウレタンフォームは家具・インテリア、寝具、自動車が主要用途である。新興国では生活水準の向上に伴い生活様式の欧米化が進んでおり、需要は増加している。また自動車の生産台数も拡大しており、同用途の需要も堅調である。

参考文献:2019 ポリウレタン原料・製品の世界市場

技術革新が進む自動車業界特集


戻る
エンプラ関連情報サイト エンプラネット トップページ