EV/PHV充電インフラの世界市場 市場動向1

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EV、PHVの充電インフラは、普通充電器を中心に普及が進んでいる。急速充電器も中国や米国では普及が加速しており、今後の大幅な伸びが期待される。ワイヤレス給電システムは、まだ数千台の市場規模であるが、利便性の良さなどにより、今後普及が本格化するとみられる。

国別にみると、中国では国策によりEVやPHVの販売が急増しているため、各充電インフラについても他国に先行して普及が進んでいる。次いで米国では、普通充電器だけでなく急速充電器の需要が増えている。欧州ではEU内で急速充電器の規格統一が進展しており、普及の後押しとなっている。

今回は、主要国の充電インフラ整備を解説する。

■主要国の急速充電器ストック市場(個:コネクタ数)

 2018年2019年見込2018年比
中国131,280個230,740個175.8%
米国13,920個15,970個114.7%
日本7,139個7,650個107.2%
ドイツ3,760個4,610個122.6%
富士経済推定

中国は、国家指針としてGB/Tタイプに統一されつつある。出力レンジ62.5kWの設置が最も多く60%以上を占めている。公共用のウエイトは70%弱と他国と比べると低めである。一方、企業や公的機関が積極的な設置を行ってきたため職場用のウエイトが比較的高い。

米国は、CCS(Combo1)やSuperchargerを中心に普及している。今後はCCS(Combo1)の設置が堅調に進むとみられる。また、Teslaが展開するSuperchargerの高速道路沿いへの設置は一巡し、今後は都心部の商業施設などでの設置が増加が見込まれる。

日本では、CHAdeMOの出力50kW以下の機種が大部分を占め、他にはSuperchargerが100台弱設置されている。また、2019年よりCHAdeMOの出力90kWタイプの設置が徐々に進んでいる。現状の設置場所は大部分が公共施設である。

欧州ではCCS(Combo2)で規格が統一される方向である。CCS(Combo2)への規格統一を推進するDaimlerやBMW、VWグループなどの本社所在地であるドイツではCCS(Combo2)の普及が進んでおり、先行していたCHAdeMOの普及台数をすでに上回っている。英国では、CHAdeMOの新規設置が堅調ではあるが、大半はCCS(Combo2)とのデュアル充電器となっている。

■主要国のワイヤレス給電システムストック市場(台:送電ユニット数)

 2018年2019年見込2018年比
中国660台1,900台2.9倍
ドイツ350台600台171.4%
米国200台500台2.5倍
フランス100台200台2.0倍
富士経済推定

中国では、タクシーやバス向けで実用化が始まっている。タクシー向けは駅前ロータリーなどでの停車中給電システムである。バス向けはバス停や車庫での停車中給電システムに加え、バス専用レーンでの走行中給電システムの設置が拡大している。

ドイツでは、DaimlerやBMWのPHV上位車種で停車中給電システムがオプション設定され普及が促進されている。また、EVバス・タクシー事業者の一部では、車庫や停車場での待ち時間充電のために停車中給電システムの設置がみられる。

米国では、EVバス用の停車中給電システムを中心に設置が進んでいる。フランスや英国では、Daimler、BMWのPHVオプション設定車が販売されているため、少量ではあるが停車中給電システムの設置事例がみられる。日本では、一部の実証実験用途にとどまっている。

■主要国の普通充電器ストック市場(個:コネクタ数)

 2018年2019年見込2018年比
中国227,775個339,300個149.0%
米国42,470個49,500個116.6%
日本25,724個26,220個101.9%
ドイツ13,400個14,280個106.6%
富士経済推定

中国は、国家規格であるGB/Tの出力レンジ7kW台の製品が中心である。公共用に設置拡大している。

米国は、Type1が主流である。普通充電器の大出力ニーズが高まっているため、現時点で最も普及している3kWクラスは段階的に排除され、今後7kW台から22kWの大出力機が主流になるとみられる。設置先が大規模工場やオフィスが多いため、職場用が15%近くを占めている。

日本は、米国と同様にType1が主流である。現状は出力3kW台までの低出力機が大半を占める。ドイツは、EUの標準規格であるType2のウエイトが高いが、一部で独自規格プラグも残っている。Type2ではすでに22kWの大出力機が主流になりつつある。

参考文献:【デジタルプレス】EV/PHEV充電インフラの国別整備実態と普及計画 2019

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