リチウムイオン二次電池の世界市場 市場動向1

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■リチウムイオン二次電池(LIB)の世界市場
<数量>
 2019年見込2018年比2023年予測2018年比
合計4兆8,446億円121.2%8兆8,239億円2.2倍
小型民生用1兆7,087億円106.2%1兆8,372億円114.1%
xEV用2兆7,739億円132.1%6兆2,641億円3.0倍
ESS/UPS/BTS用3,620億円126.1%7,226億円2.5倍
富士経済推定



LIBは二次電池の中で最もエネルギー密度が高く、小型化や高出力化に対応できる電池としてニッケル水素電池をはじめ様々な二次電池から需要がシフトしている。2023年にはLIB全体が8兆8,239億円、このうちxEV用は6兆2,641億円と予測される。

<小型民生機器(シリンダ型/角型/ラミネート型>
ノートブックPC、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末などコンシューマ・エレクトロニクス(CE)製品向け、充電式電動工具、ガーデニングツール、E-Bikeなどのモーター駆動向けが中心である。CE製品向けは、ノートブックPC、スマートフォン、タブレット端末など市場規模の大きい応用製品の需要が飽和している。そのため市場は低調であるが、ウェアラブル端末やBluetooth ヘッドセットなどでの需要は伸びるとみられる。

モーター駆動向けは、充電式電動工具がニカド電池からLIBへ、ガーデニングツールがエンジンからLIBを使用するモーターへ、E-Bikeが鉛蓄電池からLIBへシフトしている。充電式電動工具は中国生産比率の上昇などから中小容量では中国電池メーカーのLIBが採用されつつある。これにより日韓電池メーカーは影響を受けており、新たな需要先を探索している。E-Bikeは中国で新しい業界標準が発効され、電池を含む車両重量が55kg以下と定められたことから、鉛蓄電池より軽いLIBの採用増加が期待される。中国でxEVの市況が悪化していることや、シリンダ型のxEVの採用が難航しており、中国電池メーカーは充電式電動工具の需要開拓やE-Bikeへシリンダ型LIBの提案を進めている。

<xEV用>
EV、PHV、HVの駆動用電池として用いられるLIBを対象とした。EVは高容量化、HVは高出力化を重視したLIBが採用されている。

xEVは環境規制の強化とインセンティブ(補助金や税制控除)により普及が進んでおり、これに伴いxEV用LIB市場は拡大が続いている。しかし、需要の中心である中国では2020年末の補助金制度終了前の2019年より補助金額が大幅に減額され、今後の伸びは不透明感がある。なお、中国の補助金制度は、中国電池メーカーに有利になるよう自国産業保護を目的に実施されていたため、この制度の終了を見越して、日韓電池メーカーが中国拠点の新設・増設を進め、中国自動車メーカーに対し採用の働きかけを強めている。

長期的に厳しいCO2排出規制が課される欧州では、企業ごとに販売車両のCO2排出量平均値を基準値以下にすることが求められており、達成できない場合は罰則がある。そのためEVやPHVの販売台数を大幅に増やす必要があり、自動車メーカーによるEVやPHVの販売推進とともにxEV用LIBの拡大が予想される。

<ESS(電力貯蔵システム)/UPS(無停電電源装置)/BTS(携帯電話基地局)用V
ESS用は世界的な再生可能エネルギー発電システムの導入増加に連動し拡大が続いている。韓国では2030年までに再生可能エネルギー由来電力の割合を20%に増やす計画が発表された。2018年は太陽光発電・風力発電システム向けESSの導入が加速したことから、世界市場は2017年比2.3倍と急拡大した。2019年は韓国で急速な需要増加に起因するエンジニアリングやシステム制御の不具合により導入が一時的に停滞したものの、既に導入は再開しており、欧州や北米での需要の増加もあり引き続き拡大が予想される。また、2020年には米国カリフォルニア州で新築住宅での太陽光発電システムの設置が義務化されることから、ESSの併設も増加するとみられる。

UPS/BTS用は鉛蓄電池が主流であるが、LIBへのシフトもみられる。特にBTS用は5G通信のサービス開始によるBTSの需要増加に伴い拡大が期待される。

参考文献:2019 電池関連市場実態総調査 <電池セル市場編>

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