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■新型・次世代太陽電池の世界市場

2019年見込2030年予測
6億円4,563億円

2019年既存太陽電池市場
4兆1,730億円
(結晶シリコン、CIS/CIGS、CdTe)
富士経済推定



※新型・次世代対象品目:
ペロブスカイト(PSC)、色素増感(DSC)、有機薄膜(OPV)、ヒ化ガリウム(GaAs)

現状、事例は少ないが色素増感(DSC)と有機薄膜(OPV)は商用化されており、色素増感(DSC)は通信・センサー用、有機薄膜(OPV)は建材用の電源として採用が進みはじめている。近年注目を集めるペロブスカイト(PSC)は、新たな用途を模索する電池もある中、結晶シリコン太陽電池をはじめとする既存太陽電池の代替を狙っており、商用化が進めば既存の太陽電池市場に与える影響は大きいとみられる。

今後、新型・次世代太陽電池が既存太陽電池の代替となるには、製造コストが20円/W台へと突入した結晶シリコン太陽電池や、より安価なコスト目標を掲げるCdTe太陽電池との競合は避けられないため、価格競争力の向上が重要となる。

■品目別市場動向
<色素増感(DSC)>
色素増感(DSC)は発電性能や耐久性の研究開発が有機薄膜より先行していたため、10年程前にはすでに商用化されたが、核となる用途開拓が進んでいなかった。しかし、昨今のIoT化の進展によって通信・センサー用電源として採用が進みはじめている。要因としては、耐久性や発電性が有機薄膜(OPV)よりも優れている点があげられる。IoTデバイスの全てに太陽電池が導入されることはなく、蓄電池やその他環境発電と競合するが、色素増感(DSC)はその他電源にはない優位性(屋内外の両方で使用可能、一定の光量があれば常時発電可能、発電性能が高い)があるため今後の伸びが期待される。

<有機薄膜(OPV)>
有機薄膜(OPV)は日本では大手化学メーカーが実用化を目指し研究開発を進めている。世界的にはすでに商用化しているメーカーは数多く、主にBIPV(建材一体型太陽電池)として採用が進んでいる。結晶シリコン太陽電池をはじめとする既存太陽電池と競合するが、有機薄膜は半透明でも一定の発電量が得られ、既存太陽電池では不向きな壁面設置が可能、高温/高緯度地域に適しているなどの優位性がある。今後世界的に普及が進むと予想される。

<ペロブスカイト」(PSC)>
ペロブスカイト(PSC)は既存太陽電池の主流である結晶シリコン太陽電池の発電性能を上回るとの期待から研究開発に乗り出すメーカーは急増しており、中国と欧州のメーカーが先行している。2020年から商用化が進むとみられるものの、耐久性と毒性の高い鉛の使用に関する課題があり、短期的に量産・量販が可能になるとは考えにくい。今後課題解決の進展次第では想定を上回るスピードで普及する可能性もある。

<ヒ化ガリウム(GaAs)>
ヒ化ガリウム(GaAs)は人工衛星など宇宙用の他、砂漠・乾燥地に導入する集光型太陽光発電システム(CPV)で40年以上使用されている。製造工程が複雑で高コストであり、かつ有害物質を使用するため、2019年は商用販売がなかった。変換効率が各種太陽電池の中で最高水準であり、面積当たりの出力が大きいため自動車や、UAV(無人航空機)などの移動体での導入が適しており、今後の市場拡大が期待される。

参考文献:【デジタルプレス】2020年版 新型・次世代太陽電池の開発動向と市場の将来展望

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