コネクテッドカー(つながる車)の世界市場 市場動向2

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■通信形態別

 2019年実績2035年予測2019年比
車載セルラー1,890万台7,340万台3.9倍
モバイル連携1,730万台5,100万台2.9倍
車載DSRC10万台800万台80.0倍
富士経済推定

※複数の通信形態を採用するケースがあるためコネクテッドカーの新車販売台数合計とは一致しない。
通信形態別では、車両側にセルラー通信用のモジュールを装備する車載セルラーが増えており、2019年でコネクテッドカー販売台数の60%以上に採用されている。5G通信利用の本格開始に伴い2022年の採用率は75%を超えると予想される。

スマートフォン端末などの通信機能を用いるモバイル連携は、「Car Play」や「Android Auto」などミラーリンク対応車載プラットフォームの普及により、採用が増えている。モバイル連携は、車載セルラーに比べ通信技術・規格の進展やユーザーニーズに対応した柔軟なサービス提供が可能になるメリットがある。また、ユーザーは低コストで導入できるため、新興国での採用増加が期待され、今後も堅調に伸びると予想される。

V2X(車車間・路車間無線通信)用に、セルラー通信との競合技術であるDSRCを利用した車載DSRCは、現状は10万台の市場規模にとどまっている。これまでは日本のITS Connect対応車種が中心であったが、2020年からVolksWagenが「Golf」への採用を開始しており、本格的な市場形成が期待される。中国が国レベルで車載セルラーの支持を打ち出すなど、車載DSRCを取り巻く環境は厳しいものの、DSRCとセルラー通信に対応するハイブリッド型車載器の開発も進んでおり、一定の需要が期待される。

■注目市場
2D地図(ナビゲーション地図)、3D地図(ダイナミックマップ)


 2019年実績2035年予測2019年比
2D地図2,110万台4,030万台191.0%
3D地図1万台256万台256.0%
富士経済推定


2D地図は、IVIシステム、スマートフォン連携車載器、サードパーティナビに付帯されるナビゲーション地図を対象とする。ナビゲーション機能やストリートビューなどの情報を活用しており、コネクテッドカーの重要な構成要素として位置づけられる。

IVIシステムやナビゲーションシステム搭載の車載器の伸びに連動して市場は拡大が続いている。

地域別にみると、現状は北米や欧州の需要が高いが、長期的には新車販売台数が増加する中国での需要増加が予想される。中国では、安価なディスプレイオーディオをスマートフォンと連携し、ナビゲーションにスマートフォン地図を使用するケースが増えているものの、自動車メーカーがIVIシステム搭載による車種のブランディングに取り組み、精度の高いナビゲーションシステムを展開していることから、2D地図の需要も高まると予想される。欧米では、自動車メーカーがIVIシステムの開発・普及に注力しているため、連動して2D地図も伸びるとみられる。日本は、2D地図が搭載されたナビゲーションシステムが広く普及しており、今後も安定した需要が期待される。

ナビゲーションにスマートフォン地図を利用する安価なディスプレイオーディオの普及は、2D地図市場の拡大阻害要因として懸念されるが、音質や地図、各種ソフトウェアなどの使いやすさから2D地図搭載のナビゲーションシステムの需要は高いため、市場は堅調な拡大が予想される。

3D地図(ダイナミックマップ)は、自動運転で活用が期待される3D高度化地図を対象とする。現状、全方位レンジファインダを用いるリアルタイム3D地図化方式と、事前に作成した地図情報をクラウド上に蓄積するクラウド/ビッグデータ活用による地図化方式の二通りがある。

2018年よりGMが北米向け、2019年には日産自動車が日本向けに採用を開始した。2社ともに自動運転レベル2程度の車種で採用しており、主に高速道路の走行で活用されている。短期的にはフラッグシップモデルなど一部の車種への搭載となるため、当面、市場は緩やかに拡大するとみられる。

3D地図を利用しなくてもレベル2程度の自動運転は可能なため、自動車メーカーの意向や自動運転レベル、国・地域によって採用の有無は分かれるが、国土が広く高速道路での長時間走行が多い中国や北米、欧州などでは需要増加が予想される。また、自動運転レベル3以上では3D地図の採用が増えるとみられ、2035年以降の市場拡大が期待される。

参考文献:コネクテッドカー・V2X・自動運転関連市場の将来展望 2020

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