CO2分離・カーボンリサイクル関連市場 市場動向2

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■<注目市場>EOR

2019年見込2030年予測2019年比
958億円1,458億円152.2%



EORとは原油増進回収法のことで、原油の三次採取法の一種である。今回はCO2を用いた炭酸ガス圧入法を対象とする。市場はプラントの材工一式価格を捉えた。

世界で170件以上のCO2利用EORプロジェクトが稼働しており、そのうち80%以上が米国に集中している。米国では国内の原油生産量の減少を受け、1980年代から税控除によってEORを推進している。原油価格の変動によって市場は増減が生じる可能性があるものの、米国以外の中国やカナダ、中東への広がりが予想されることから今後も拡大を続けていくとみられる。特に、中国は原油を輸入していることから原油増産につながるEORの需要は高く、EORの活用は進むとみられる。

■化学吸収

2019年見込2030年予測2019年比
230億円220億円95.7%



化学吸収は酸性ガス(CO2や硫化水素等)成分の除去を目的に開発され、実用化が進んだ技術であり、CO2分離技術のなかで最も普及している。世界的には天然ガス・LNG、アンモニア、日本ではアンモニア、石油精製水素製造プラントの脱炭酸工程で導入されている。

また、化学吸収を用いたCCS(CO2を回収・輸送し、地中・海底などに貯留する技術)/CCU(CO2が持つ特性に着目して、有益な形へ化学変換・生物変換・物理利用する技術)も徐々に増えている。世界で稼働した主要なCCSプロジェクトは、2017年のアメリカ・Illinois CCSがあげられる。また、日本で稼働した主要なプロジェクトは、2017年の日本液炭の炭酸ガスプラント(岡山県)、2018年の住友共同電力のCCUプラント(愛媛県)があげられる。

今後は、小規模なガス井で安価な膜分離の採用が進んでいることや、東南アジアを中心に分布する高濃度にCO2が含まれCO2分圧が高いガス井で、物理吸収(高分圧ガスからCO2を分離・回収するのに適している)の採用が進むとみられ市場は縮小していくとみられる。

■ミネラル化

2019年見込2030年予測2019年比
389億円380億円97.7%



ミネラル化とは、CO2を炭酸塩として固定化する方法である。現状は、工業用途としての裾野が広い炭酸塩化(炭酸カルシウム)、また、大規模なCO2削減が可能であるコンクリート用途が主となっており、既に商用プラントが稼働しているほか、様々な実証試験が行われている。しかし、コストが従来製品に比べ割高であることや、セメントとして使用する場合は建設現場の近くで生産を可能とするためのCO2サプライチェーンの構築、および生産設備の改修が必要となる点が課題となっている。

また、コンクリートの場合はCO2を取り込むことでアルカリ性から中性となるため、内部が酸化しやすくなり鉄筋コンクリートとして使用できない点なども課題となっており、今後、大幅な市場の拡大は期待できないと予想される。

参考文献:カーボンリサイクル CO2削減関連技術・材料市場の現状と将来展望 2020

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