微粉体の世界市場 市場動向2

マーケット情報TOP
■<注目市場>カーボンナノチューブ

2019年2018年比2023年予測2019年比
405億円109.2%605億円149.4%

1nm~200nmの繊維状・筒状粒子で、強度や高電流密度、高熱伝導、導電性に優れる。

リチウムイオン二次電池の正極活物質であるリン酸鉄リチウムの導電助剤として使用されており、中国でのEVやEVトラック・バスの需要増加により拡大してきた。2019年は中国でのEV購入補助金の大幅な減額による電池需要の鈍化に伴い、カーボンナノチューブの伸びも緩やかとなった。しかし、EVの世界的な普及や負極活物質の導電助剤での採用増加により市場の拡大は続き、2023年には2019年比49.4%増の605億円が予測される。

■窒化ホウ素

2019年2018年比2023年予測2019年比
149億円99.3%191億円128.2%

0.5μm~30μmの鱗片状・球状粒子で、高温潤滑性や電気絶縁性、化学的安定性、熱伝導性に優れる六方晶窒化ホウ素を対象とした。

半導体製造装置用部品やアルミ加工用鋳造型での使用が多く、2019年は半導体需要の停滞により市場は縮小した。EVや5G通信の普及によりパワー半導体向け放熱フィラーで採用が伸び、化粧品添加剤ではマイクロプラスチック規制により代替品としての採用が期待されることから、2023年の市場は2019年比28.2%増の191億円が予測される。

■超微粒子酸化亜鉛

2019年2018年比2023年予測2019年比
66億円103.1%77億円116.7%

10nm~100nmの球状粒子で紫外線遮蔽性や透明性に優れる。

紫外線防止剤としてサンスクリーンやファンデーションなど化粧品で主に使用されている。サンスクリーンの需要増加、ファンデーションや化粧下地、乳液、口紅など化粧品での採用増加により、市場は堅調に伸びている。欧州でガイドラインの変更により超微粒子酸化亜鉛の化粧品への含有が認められたことで、欧州における需要増加が予想される。また、米国ハワイ州で2021年から一部の有機系紫外線吸収剤を含有するサンスクリーンの販売が禁止されることから、超微粒子酸化亜鉛への代替が進むとみられる。

■高吸水性樹脂

2019年2018年比2023年予測2019年比
9,530億円102.8%1兆572億円110.9%

100μm~600μmの球状粒子で吸水性や保水性、ゲル化性、膨潤性、粘着性に優れる。原料はアクリル酸やポリアクリル酸などである。

おむつや生理用品など衛生用品の吸収材として使用されている。これまで欧州や北米が需要の中心であったが、近年では中国や東南アジア、中東でも衛生用品が伸びていることから、今後は新興国の需要が市場の拡大をけん引するとみられる。しかし、参入メーカーが相次いで生産能力増強を図ったことから、供給過剰により価格下落が起きている。そのため、市場の伸びは緩やかになるとみられ、2023年に市場は2019年比10.9%増が予測される。

<調査結果の概要>
■微粉体の世界市場

 2019年2018年比2023年予測2019年比
汎用無機2兆8,967億円102.4%3兆2,777億円113.2%
金属7,273億円98.1%9,392億円129.1%
金属酸化物492億円98.2%583億円118.5%
セラミックス6,195億円97.6%6,822億円110.1%
ポリマー1兆808億円102.9%1兆2,173億円112.6%
その他ナノ材料406億円109.4%609億円150.0%
合計5兆4,140億円101.3%6兆2,355億円115.2%
※市場データは四捨五入している。

微粉体の世界市場

微粉体の世界市場は、2019年に5兆4,140億円となった。2023年には2019年比15.2%増の6兆2,355億円が予測される。

カテゴリー別で最も市場規模が大きいのが汎用無機である。活性炭が中国や東南アジアなど新興国における水処理・環境浄化ニーズの高まりにより伸びており、工業用吸着剤や自動車排ガス処理用触媒として使用されるゼオライトも好調である。

金属や金属酸化物、セラミックスは、半導体需要の停滞により2019年の市場は縮小した。今後は半導体需要の回復が予想されることや、金属は3Dプリンターの成形材料として使用されるチタン粉やアルミニウム粉、金属酸化物は高純度酸化チタンやサンスクリーンなど化粧品で採用される超微粒子酸化チタンや超微粒子酸化亜鉛、セラミックスではチタン酸バリウムが伸びることで市場の拡大が予想される。

汎用無機に次ぐ市場規模であるポリマーは、エレクトロニクスや自動車での需要増加により拡大している。また、3Dプリンター用の成形材料であるポリアミドの伸びが予想される。一方、海洋汚染問題を契機に規制が進んだことで、化粧品向けマイクロビーズの需要が減少している。

その他ナノ材料は、カーボンナノチューブが二次電池材料として急成長している。今後、セルロースナノファイバーが量産体制構築や新規用途開拓、コスト低減などにより伸びが期待される。

参考文献:2020年 微粉体市場の現状と将来展望

技術革新が進む自動車業界特集


戻る
エンプラ関連情報サイト エンプラネット トップページ