【xEV向け全固体電池の世界市場(容量ベース)】
2020年見込 | 2035年予測 | 2020年見込比 |
44MWh | 101,600MWh | 2,309.1倍 |
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xEVは、全固体電池の搭載により、現行のLiBと比べて航続距離延長や安全性の向上が期待できるため、量産技術の確立によって将来的な採用増加が予想される。当面は高級車種を中心に普及が進むとみられる。
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現状、高分子系の採用が欧州の一部EVバスなどでみられる。高分子系以外は技術的なハードルが高く、界面形成の課題や量産技術が未整備であることから、実用化を優先して酸化物系の疑似固体電池による製品化が進められている。
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当面は、高分子系や酸化物系の疑似固体電池の採用が中心になるが、硫化物系は安全性に優れ、リチウムイオン輸率が高く急速充放電が可能なことなどから注目されている。2020年代前半には硫化物系を搭載したxEVが発売される予定であり、2025年頃から硫化物系の需要が増えるとみられる。
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各自動車メーカーは、全固体電池の開発や関連するスタートアップ企業への出資に積極的であるため、全固体電池の採用は2030年代に急伸すると予想される。
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■非リチウム系電池
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| 2020年見込 | 前年比 | 2035年予測 | 2019年比 |
全体 | 1億円 | - | 555億円 | - |
ナトリウムイオン | 1億円 | - | 493億円 | - |
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金属空気、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムの各二次電池を対象とした。レアメタルフリーや現行のLiBを超える大容量などの利点から、電池メーカーや関連機関が研究開発を進めている。
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ナトリウムイオンは、欧州や中国のベンチャー企業を中心に実用化を目指した研究開発が進められており、徐々にではあるが、ESSやUPS(無停電電源装置)などのエネルギー貯蔵、バックアップ電源用として市場が形成されるとみられる。また、現行のLiBと比べて入出力特性に優れることなどから、商用車を中心にxEV向けでも採用が進むと予想される。ESSやxEV向けが中心となるが、量産規模の拡大による低コスト化が進めば、鉛蓄電池の代替として始動用バッテリーや電動二輪車などでの採用も期待される。
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金属空気、カリウムイオン、マグネシウム二次電池は、2030年以降に市場が立ち上がるとみられる。
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参考文献:2020 次世代電池関連技術・市場の全貌 |
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