自動車部品の世界市場 市場動向2

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【エンジン冷却モジュール】
エンジンの冷却水などを冷やすラジエーター、電動ファン、コンデンサーが一体となった熱交換器を対象とし、ラジエーター単体製品は含まない。

一部の地域や低価格車向けで、ラジエーター単体での納入が残るものの、内燃車には必要な部品であり、自動車生産台数に近い需要の増減がみられる。将来的にはEVの普及で搭載機会が減少していくものの、2030年にかけては、ラジエーター単体製品からエンジン冷却モジュールへのシフトにより市場は拡大が予想される。

【電動ウォーターポンプ】
電子制御によって冷却水を循環させる部品である。冷却する部品はさまざまであるが、エンジン冷却用とインバーター/バッテリー冷却用を対象とした。

内燃車では機械式のウォーターポンプが主流であるが、ウォーターポンプを電動化することで、暖機時間の短縮による燃費や排ガス性能の向上が可能となる。しかし、新たな電源が必要なことから環境自動車での搭載が中心である。

エンジン冷却用は、2020年は欧州や中国での48VマイルドHV向けが増加したことで、市場の縮小は小幅にとどまるとみられる。インバーター/バッテリー冷却用は、大型バッテリーを搭載するPHVやEVを中心とした需要であり、2020年はPHVやEVの落ち込みに比例して縮小するとみられるが、長期的には市場拡大が予想される。

【排熱回収器】
排ガスから熱を回収しエンジン冷却水を温める部品である。排熱回収器の利用によりエンジンの暖機時間を短くすることで寒冷時の燃費や暖房効率の向上が可能となる。

HVやPHVではEV走行中でも暖房のためにエンジンを作動する必要があるため、燃費が悪くなりがちである。そのため、燃費への影響がなく暖房熱を供給できる排熱回収器の搭載が、寒冷地仕様のHVやPHVで進んでいる。搭載台数の増加により低価格化していることから、HVやPHVでの搭載が広がるとともに、寒冷地仕様の内燃車でも搭載が進むとみられる。

■インホイールモーター

2020年見込前年比2030年予測2019年比
僅少4,485億円

ホイール内に内蔵した駆動用電気モーターである。四輪それぞれに装着すれば車輪ごとに独立制御が可能となり、その場旋回や横方向移動などにより、縦列駐車や狭い場所への駐車が容易になる。

中国では自動運転バスなどで実用化されており、英国や北米でも実証実験や研究開発が活発である。量産車への搭載はまだ行われておらず2020年の市場は僅少であるが、2022年頃から徐々に搭載が進むことで市場が拡大し、2030年には4,485億円が予測される。

インホイールモーターの採用によりデファレンシャルギアやプロペラシャフトなどが不要となり、車体設計の自由度が増し、車室空間を広げられることから、特に快適性が重視される自動運転車の駆動モーターとして期待される。

参考文献:2021 ワールドワイド自動車部品マーケティング便覧

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